貫通行動
シナリオ・センター代表の小林です。台風は低気圧に変わったようで、表参道は雨が降ったりやんだりですが、ムシムシが凄くて、ため息ばかり出てしまいます。
そんな不快指数が頂点に行きそうな時に、某党の不倫党首が、全女性を敵に回すような不愉快指数爆上がりとなるような発言をしました。
昨日、日本外国特派員協会で開かれた会見で、自党の政策について「難しくて女性には理解できないから」とした某不倫党首の発言に対し、SNSでは「侮辱的」「女性蔑視だ」などの声が投稿されて、物議を醸しています。
ご本人は「女性の方からは言っていることが『複雑で理解しづらい』と言われています」ということを「難しくてわからない」と思われたようです。
それは、彼の受け取り方が間違いです。
「複雑で理解しづらい」「難しい」のではなく「一貫性がないので、何をしたいのかまったく理解できない」と言っているのです。
女性に支持をもらえないのは、件の発言の様にその場しのぎで誤魔化す、完璧な女性蔑視、女性差別の発言だからです。
不倫をしても妻を使って言い訳する党首、それでいながら不倫候補は公認せず、自党の不倫議員はやめさせ、選択的夫婦別姓の推進は止め、やっていることは支離滅裂、自分の都合のいいようにしか動いていない。
私はこういう人間が一番信用できないと思っています。
ドラマを描く時、主人公に一番必要なものは、「貫通行動」です。
葛藤は色々しますが、最終的には最後までぶれないからこそ主人公として魅力的なのです。
ぶれない党首って、どこにもいないのかなぁ。
橋田賞本読み
昨日は、シナリオS1グランプリの授賞式でした。おめでとうございます。
準入選橋本茉里さん、佳作小沢章二さん、奨励賞内田世朗さん、橋村祐美子さん、四ケ所稜太さん、村上時彌さん、全員が揃って授賞式に臨まれました。
その後の懇親会でも、函館から橋本さん、新潟から村上さんが遠方からおいでくださったので、いつも以上に大いに盛り上がりました。
シナリオS1グランプリは、小さな賞で、賞金も少ないのですが、きちんとシナリオ力のある人を選ぶコンクールです。
先日「ワールドメディアフェスティバル」エンタテイメント部門金賞を受賞した「舟を編む」(NHK)の脚本の蛭田直美さんや大ヒット映画「超高速参勤交代」の土橋章宏さん、7月の月9「明日はもっといい日になる」(CX)の脚本本田隆朗さんなどもシナリオS1受賞者です。
7月19日のTheミソ帳倶楽部には、評判の高かったドラマ「119エマージェンシーコール」や秋公開の映画「ブラックショーマン」の脚本家橋本綾さんがおいでくださいますが、彼女もS1受賞者。
この日はシナリオS1グランプリの最終審査員の浅田講師と対談します。
シナリオS1グランプリは、力のあるライターを輩出する登竜門です。
昨日受賞された皆さんも頑張って、先輩たちに追いつき、追い越して欲しいです。
7月1日から、橋田賞のアクターズチェックが、TVer/TBS FREEにて配信されます。
アクターズチェックというのは、1時間ものの橋田賞佳作受賞作を、ドラマにはしませんが、俳優さんたちとの本読みをするもので、昨年から始めました。
今年は、シナリオ・センター横浜校の松山富江さんが受賞され、本読みをしていただきました。
本読みというのは、基本は映像になる前に俳優さん、演出家、プロデューサー、脚本家が顔を合わせて、台本を読みながら、ドラマの第一段階を作りあげげていくものです。
その様子を令和6年度橋田賞新人脚本賞一時間ドラマ部門で佳作を受賞された松山富江さん脚本『シニアの居場所』の本読み(アクターズチェック)を中心としたドキュメンタリー作品として構成されたそうです。
松山さんのドラマ「シニアの居場所」は、三田佳子さんと岩崎加根子さんのおふたりを中心に本読みが行われました。
https://hashida.or.jp/news/files/20250625pr.pdf
本読みというのは、普通なかなか体験できないものですから、この機会にご覧になると脚本家としてとても大事な部分の勉強になるかと思います。
脚本は、小説などとは違って、脚本単体で成り立つものではありません。
脚本をもとに俳優さん、監督、スタッフさんなど多くの人が手をかけて映像化して初めて成立するものです。
本読みは、ドラマ作りの第一歩。
俳優さんから、このセリフは言いにくいとかおかしいとか言われることもありますし、演出家からこのシーンは必要かとか膨らませたらとかといわれることもあります。
果たして、今回はどのような形で行われたのでしょう。
ギネスブックにも載っているプロデューサーのレジェンド石井ふく子さんの言葉も楽しみです。
橋田賞短篇部門「おまけ」は三田佳子さん、船越英一郎さんが主人公で制作されます。
今年募集の橋田賞新人脚本賞は、以下の通りです。奮って応募してください。
テーマ:短篇/1時間ものとも「家族」
応募資格:性別・年齢・職業は問いません。プロの脚本家を目指している方
募集期間:1時間ドラマ部門 2025年6/2(月)~10/31(金)
短篇ドラマ部門 2025年6/2(月)~10/15(水)