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シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

おなじ?

シナリオ・センター

シナリオ・センター代表の小林です。鏡開きも終わり、15日は小正月、女正月という地方もあります。
考え方ひとつなのですが、年始の準備から松の内に普段以上に働いた女性をねぎらう女正月というのも、ありがたいような、頑張らなきゃいけないことを強要されているような・・・。女性の立場を考えると微妙。
小正月15日は、小豆粥を食べます。1年の邪気を払うと同時に五穀豊穣を願ってということらしいのです。
子供の頃、18日はいつも15日の残りの小豆粥にお餅を入れたものを朝食に出されました。私の誕生日なのに、残りのお粥・・・なんとケチくさい朝食だ(笑)と思っていました。
きっとあんこ好きの父のために母が残して食べさせてるのだと思っていたら、十八粥という小正月の残りの小豆粥を食べるという風習があることを知りました。なんとも無知は恥ずかしい。
子供の頃、母がやってきたことにさほど意味があるとも思っていなかったのですが、きちんと折々の行事をすることで家族の健康や安全を祈っていたのですね。
私自身、理由も知らずに母がやってきたことを何気に踏襲しているようで、行事ごとになにかしないと落ちつかないのは、母の心が入っているのでしょう。
昔の人がやってきたことは、ちゃんと暮らしを守るために生まれ、行ってきたことのようです。

基本

「仮面ライダーシリーズ」など特撮テレビドラマや映画、先日の放映の「岸部露伴は動かない」(NHK)などで活躍されている出身ライター小林靖子さん。
そのシナリオのすばらしさはつと有名ですが、シナリオ・センターでも、入学志望の中で必ず何人かが「小林靖子さんがでたから」という理由で入学して下さるほど人気が高く、センターにとっては本当に有難い方でもあります。
小林靖子さんがこうおしゃっています。
「文章というか小説の地の文が苦手。セリフを考えるのは好きです。だからシナリオは描ける。
ト書には美しい文章や独特な表現はいりませんからね。
小学生のころから、ノートにセリフのやりとりだけを描いて、脳内映像化して楽しんでいました。」
シナリオは「セリフ」といわれますが、実はそのセリフを活かしているのが、子供の頃は小林さんも意識されてなかったと思いますが、ト書なんですね。
だから、小林さんは脳内映像化を楽しめたのだと思います。

シナリオ・センタ―には、シナリオだけでなく小説家を目指していらっしゃる方もたくさんおいでです。
ストーリー作りというところは同じですが、シナリオの場合は「見せる」ものですから、どれだけ魅力的に「見せる」かは、ストーリーが面白いだけではできない、見続けたいシーンを作り上げなくてはいけません。それがト書です。
小説も同じで、ストーリーだけでは魅力的になりません。文章ですから地の文が魅力的でなければだめ、文章力がものをいうというのはそこのところですね。
文豪志賀直哉が「小説の神様」といわれたのは、「平明で簡素かつ写実的な文体」。文章のお手本といわれる所以です。

シナリオも小説もそれぞれに特徴はありますが、想像する、創造するという出発点は一緒です。
そこで、登場人物のキャラクターはどうするか、どういう構成にしたらいいのかとか考えていきます。
出身ライターの内館牧子さんは、描きだすときは何も決めずに描くとおっしゃっています。
「決めているのは、テーマは何か、登場人物はどういう人たちにするかということだけ意識して書いています」
シナリオも小説も基本は同じですから、まずは基本を学んで、応用へと持って行くことです。
何をするにも基本、基本が底力になります。

過去記事一覧

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