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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

はじめ

はじめちゃん

3月10日

シナリオ・センター代表の小林です。今日3月10日は、東京大空襲から77年目となりました。
あまりにも過酷な現実がありすぎて、過去への想いは薄れがちですが、ウクライナ侵攻が行われ、第三次世界大戦も勃発するかもしれない今こそ、過去にしっかり学ばなければと思います。
第二次世界大戦を経験された方々は、自分の身に置き換えて、経験しているからこそ、戦争の不毛さを訴えていらっしゃいます。
日本のお上は、アメリカに追従するだけでなく、唯一の被爆国、戦争を放棄した国として、力を発揮してもらいたいものですが、情けないことにそれができない。
過去にちゃんと向き合わず、嫌なことでも真実に目を向けようとしないから、何が大事かわからない、どうしていいのかわからないのです。

千人の女性が縫い球を作って戦場に向かう兵士に贈る千人針。
千人針の千人は「虎は千里走って、千里還る」にかけていて、無事に帰る願いを込めて千人針ができたのだそうです。
なので、特に寅年の女性が縫い付けると願いが強くなるということで、千人針をたくさん縫い付けたという話をされていた方もいらっしゃいました。どれだけ願いが込められていたのでしょうね。
ハタと思ったのですが、「お国のために死ね」といいながら、「無事に帰ってきて」メッセージの千人針を堂々と持たせたり、戦地に送るのが当たり前だったというのは矛盾している気がします。
お上が咎めだてすることなく、当たり前のように千人針が行われたのは、「戻って来てほしい、死なないでほしい、人殺しにならないで欲しい」という人間の本心、切なる心の表れだったのでしょうか。
お上にも心があった?
いつの世も、戦争は悪です。どんな理由をつけようと正義ではありません。
「NO WAR!」言い続けましょう。過去の過ちを見据えて。

トップシーン

ドラマの動かし方で大事なのは、構成です。
シナリオ・センターでは起承転結でお教えしていますが、ハリウッド方式でも、世阿弥の序破急でも、言い方が違うだけで、考え方は同じです。一番大事なのは、トップシーン(ファーストシーン)。
これから始まる4月連ドラ新番組、1回目はぜーんぶ見てみましょう。
主人公、脇のキャラクター、人物紹介、人間関係、話の展開、チェックしてみましょう。
私は、出身ライターの方のドラマは全部見ます。で、話題のドラマも見ます。
今期もあまりにも出身ライターの方が活躍されているので、リアルと録画で、頑張っても3時前には寝られそうもありません。つらい~(笑)
「リアルで見たいと思うもの」「録画で繰り返し見ても飽きないもの」自然と決まるのですが、見たいと思うものは、やっぱり最初の一歩、出だし、トップシーンの作り方がうまいんです。

3月25日締め切りで、「トップシーン脚本大賞2022春」を募集しています。
昨年1回やったのですが、1,323本も集まったことにびっくりしましたが、それ以上に「お見事!」という作品が驚くほど集まったことが衝撃的でした。
で、今年も期待して2回目。
さてさて、今度はどんなトップシーンで惹きつけてくれるのでしょうか。
■締切:2022年3月25日(金)20時30分
■発表:2022年4月2日(土)16時30分~(60分程度)
今回はお題があります。「恋愛もののトップシーン」
トップシーンだけで、ワクワクさせて、タイトルと、イメージをかき立てるトップシーンだけを書いてください。
全体の設定やストーリーは関係なく、ただただ先が気になるトップシーンを描いてください!
今回は、3人の審査員が、それぞれの観点から選びます。
オンラインで選考を見せていきますから、楽しみにしていてくださいね。詳細はホームページで。

トップシーンは、ドラマの一番大事なところなのですが、結構、色々な要素が必要です。
なんだかワクワクするぞというシーンにして、次の展開はどうなるのだと思わせないだめなわけです。
トップシーンというのは、基本クラマックスのアンチなんですね。嫌いなもの同士が好きになる、人間と人間が出会うところです。

新井一から、超ヒントを。
「下手なドラマはトップシーンにそれ以前の話がない。だからお客様はわからない。
書いている自分だけが知っている。これが一番多い。独りよがりなんです。
トップシーンは、この人はどこからきてどういう状況かお客様にわからせてほしい。
二人がセリフを言い合うんですけど、それがお客様への紹介だということを頭に入れておいていただくと、うまく描けるんじゃないでしょうか。
トップシーンでお客さんの感情をつかまえないといけません。
興味をもたせる、気持ちを捕まえる、そのためにディテールをどう考えるかということでしょう。」

たくさんの応募お待ちしています。たのしみ~!!

 

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