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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

目も耳も

彼女はキレイだった(CX)シナリオ・センターに張ってあるポスター、道行く人が必ず足を止めます

やれる楽しみ

シナリオ・センター代表の小林です。今日のキッズシナリオ「考える部屋」に、「ちびまる子ちゃん」等を描かれている出身ラーターの田嶋久子さんが来てくださっています。
やはり自分たちが楽しんでいるアニメを描いているライターと一緒にやれることってテンションが上がるんですよね。
いつも以上にイキイキとやっている子供たちを画面越しに見ていると嬉しくなります。
これがリアルだったら・・・とついつい思ってしまうけれど、そこは、吹き飛ばして、今できることを楽しむのがシナリオ・センター流。
9月に予定されていた小学校でのシナリオ研修のいくつかは、ペンディングになりましたが、Zoomでやれる「考える部屋」は、生徒もですが、ゲストにも安心しておいでいただけるので、何があってもを楽しめます。残念!ということがない。安心安全に学べるし。
田嶋さんは、子どもにシナリオや演劇を教えたい、演じる側にシナリオを教えたいという夢をもっていらして、何気にお力を貸して下さっています。
ありがたいことで、ご一緒に色々な形でできたらなぁと思っています。

コロナ禍でできないことが多い今、「できない」と考えるのではなく「できること」への視点も大切です。
ゼミナールだって、教室にはおいでいただけませんが、海外や地方にいらっしゃる方が、青山にいるように参加されている。それって、すごいことですよね。
世界を、日本を股にかけて、シナリオを教えることができる。新井一が望んでいた日本中の人にシナリオを教えたいというのもあながち夢ではなくなり、世界まで繋がっています。
狭い視野ではなくて広い視野、視点をきちんと持たなくてはついてはいけない世の中です。
自民党村で、半径1メートルの中でオタオタしてんじゃねぇよ!

先輩の言葉

シナリオ・センターのカウンターの上には、ドラマ誌、シナリオ誌、公募ガイドが平積みになっています。
その横に月刊シナリオ教室も。なにげに見ていたら???・・・あら、ドラマ誌さんも月刊シナリオ教室も9月号は、橋部敦子さんの特集ではないですか。
向田邦子賞を受賞された橋部敦子さんのインタビューがどちらも面白い。(笑)
向田邦子賞の対象作品「モコミ」は、物や植物と話せるという特殊能力を持っているがゆえに生きづらいモコミとその家族を描いています。
でも、モコミだけでなく家族もみんなそれぞれの生きづらさ、自分との葛藤を持っている、モコミの変化につれて当たり前のことに気づかされるドラマでした。
人は誰でもどんなに明るい人でもどこかに影はある、シナリオをストーリーで追って書いていると案外気がつかないうちに主人公は表しかなくつまらない人になっていたりします。
橋部さんのターニングポイントと言える「僕シリーズ3部作」のお話しの中で「それまでは、どうしても場面転換をしたり、出来事を起こしたりしないと視聴者が付いてこないのではないかと不安でした。でも、人物の心情を優先して作ったのがよかったのだと思います。このあたりから、自分の作風らしきものがみえてきました。」そして、一貫して「自分を受け入れる」というテーマをやってきたんだなということに気づいたとおっしゃっていました。
「モコミ」はもちろんのこと、「僕シリーズ3部作」初め最近では「僕らは奇跡で生きている」「知ってるワイフ」「半径5メートル」も、私が橋部さんの作品が好きなのは「自分を受け入れる」というテーマが一貫してあったからなのだと改めてわかりました。
自分を受け入れることができなければ、他人を受け入れることなど到底できませんものね。

月刊シナリオ教室9月号では、評判だった「イチケイのカラス」(CX)のシナリオと現在ドキドキハラハラさせてくれている「ボイスⅡ」(NTV)を描いていらっしゃる浜田秀哉さんのインタビューが載っています。
職業モノについて「肝心なことが一つあるとしたらみんなプロフェショナルだということ。(略)でも、プロなればこそ、正しさに違いが出てくる。(略)つまり、いくつもの正しさから対立葛藤、人間関係の絡みも見えてくる。その職業を通して、自分が何を描きたいのか、どんなキャラクターを描きたいのかを考えます。」

ドラマ誌9月号には出身ライター山本むつみさんが「リレーエッセイ 焼け石に水の泡」でコンクール挑戦者に貴重な提言をくださっていました。
「きちんと書いているのにイマイチ面白くならない作品は、だいたい「助走が長い」のだ。主人公が置かれている状況などの説明に相当の枚数を費やして、なかなか本題に入らない。説明は後からいくらでもできるのだから、初っ端はどんどんドラマを動かして欲しいと思う。」

ドラマ誌9月号は、出身ライター清水友佳子さんの脚本「彼女はキレイだった」も掲載しているし、真野勝成さんのインタビューも・・・。どっちがうちの本かわからないくらい。ありがとうございます。m(__)m

先輩たちは、本当に良いことをたくさん言ってくれています。
プロだからこその言葉をしっかりと受け止めて、後輩はポスト○○を目指して欲しい。
先輩たちのことばを聴き、噛みしめていくことがプロの一歩への早道かと思います。
他人の話しを聞けない、聞かない人は、広い視野も自分の視点も持てません。
他人に自分の言葉を伝える、伝わることもありません。
ねっ、わかるでしょ。(笑)

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