menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

またまた

感染捜査(光文社刊)

ボランティア

シナリオ・センター代表の小林です。今日で5月は終わりです。
毎日毎日、コロナ禍で緊張しているせいか、あっという間に時が過ぎていくような気がします。
この先、どうなるのか・・なにかというと、そんな悲鳴をここでも上げてしまっていますが、それでも生活はあるのですから、頑張るしかないと思っています。
緊急事態宣言延長で、6月もシナリオ・センターはオンライン授業です。残念です。

朝、NHK札幌局の創ったドキュメンタリー(?)の再放送を(番組は定かではないのですが)、出かける支度をしながらみていました。
すすき野のスナックのママさん達が、周りの大変な方々、同業の方はもちろん、酒屋さん、タオル屋さん、お花屋さんなどに、毎日おにぎりの炊き出しをされているのです。
自分たちはまだなんとかなっているから、自分たちより大変な人たちに少しでも・・・と支援しているのだそうです。
とても素敵なお話しで、朝から優しい気持ちになりながら拝見していたのですが、こういう民間の人々がお互い肩を寄せ合って、助け合っていることを、お上はご存じでしょうか。
私は、とても素晴らしいことなのですが、本来あるべき姿ではないと思っています。
様々なボランティアもそうですが、個々の志は大切ですし、尊いと思っていますが、個人の善意に国が頼るのはおかしいと思うのです。
それを平気でいられるというのは、お上たちの頭や心の貧しさから来るのだろうと私は思います。
悲しいですね。民間の方々は知恵を絞って、自分より困ったいる人々に心を寄せているのに。

感染捜査

吉川英梨さんの新作「感染捜査」(光文社刊)ができました。
吉川さんは、「女性秘匿捜査官 原麻希シリーズ」「新東京水上警察シリーズ」「警視庁53教場シリーズ」「13階シリーズ」などなど多くの警察小説のシリーズを書かれ、警察小説の旗手として活躍されています。
私は、前にもちょっと書きましたが、初めて「ハラマキシリーズ」に出会った時、吉川さんがシナリオライターの出身だとは存じ上げませんでした。
やはり出身作家の乃南アサさんの「音道貴子シリーズ」が大好きでなので、同じ女性刑事が主人公ということで裏表紙のあらすじを読んで、面白いかもと、吉川さんの本を手に取ったのです。
小説があまり面白かったので、次々と読んでいるうちに、何となく、もしかしたら吉川さんってうちの出身?と思い、受講台帳を見てみたら、同じ名前で、作者の略歴の中にあったコンクール入賞も書いてあって、思わず広報の斎藤に「吉川さんってセンターの出身みたいだよ」と。
なんだろう、キャラクターの作り方が半端じゃないから、感じたのでしょうか。

今年のシナリオ教室5月号の出身作家インタビューを受けていただいて、久しぶりにお会いして、うれしかったのですが、「次に出る新作ははゾンビなんです」とお聞きして、え~!。
私、ゾンビ、ダメなんです。夢に出てきちゃう。
あの上田慎一郎監督の大ヒット映画「カメラを止めるな」もゾンビとお聞きして、イヤイヤ見にいったら、思っていたゾンビ映画でなくて、安心して拝見した経緯があります。(笑)

「感染捜査」は、ゾンビの描写はたくさんあり、めちゃくちゃ描写力のある吉川さん、主人公の由羽同様、なかなかの直視できない部分もあるのですが、ゾンビそのものよりも、人間ドラマとしての面白さが際立って、その上「ダイハード」的なスケールとスピード感で一気呵成に読んでしまいました。
毎回吉川さんのキャラクターづくり―のうまさはお話ししているので、それはおいておいて、この小説が際物にならないのは、ゾンビになる理由とか、ゾンビ化した国民へのお上の対応とか、もちろん主人公由羽のキャラクターとかがしっかりと現実のように描かれているからでしょう。
コロナになるずーーと前から書く予定だったお話しだそうですが、東京オリンピック2ヶ月前のできごと、ゾンビを大型客船の中に閉じ込めて・・・。う、デジャブです。
お上の事なかれ主義的命令、発想、感染者に対する一般人、マスコミの対応、建前で戦わなければならない決死の「感染捜査隊」、現実と向き合って感染を防ぎ、完全撲滅を図る海上保安庁のSST特殊警備隊。
感染症といい、設定といい、シチュエーションといい、ゾンビをコロナに変えてもお話はおかしくない感じです。
コロナ最前線で戦っている医療従事者の方々、なにもしない、できない、建前しかないお上の対応と重なってみえてしまいます。
ゾンビ苦手の方も、今だからこそ、読んでほしいアクションドラマですが、社会派ドラマです。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ