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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

文化

新島襄の言葉

文化の日

シナリオ・センター代表の小林です。昨日は文化の日でした。文化の日って、文化勲章を授与する日くらいしか思っていない方も・・・。
また、言っちゃいます。橋田寿賀子先生、おめでとうございます。

11月3日は、昔は天長節といわれ、明治天皇のお誕生日でした。今は「自由と平和を愛し文化を進める」日だそうです。
実は、日本国憲法(明治憲法ではなく)が公布された日でもあります。
5月3日が憲法記念日なので、若干霞んでいますが(笑)、5月は日本国憲法施行の日で、11月は公布の日なのです。
日本国憲法は、国民の自由を保障しています。

文化の日、あまりマスコミには取り上げられてなかったのですけれど、国会前で「日本学術会議」あの任命拒否反対のデモが行われていました。
大事です、文化、学問、芸術の自由は。考える、創る、想う、生きる、それは自由でなければ広がらないのものなのです。
新井一は、「物事はすべて否定から始まってはいけない、まして、創作は、否定されたらそこから生みだすことはできないから」と常日頃語っていました。
全てのことに通じると思います。

誰一人同じ人はいないのですから、みんな違うのだから、すべてがひとりひとり違うのは当たり前、何故そう思わないのかが私にはわかりません。
だからこそ、他人に伝えるということはとても難しいことです。
どうすればわかってもらえるのか、どうすればうまく伝わるのか、常に相手(他人)を想像して考えていきましょう。
自分の意に沿わない人を疎外していったら、最後は自分一人になっちゃいます。
アガサ・クリスティーのミステリーより怖い。

セリフ、台詞、せりふ

今年も余すところ2ヶ月を切ってしまいましたが、50周年記念を飾りますよ~。
11月に「50th Anniversary program」を2つ。
過日お知らせしましたように第一弾は、11月13日に行う「それはセリフのせいだ。~内丸プロデューサーが求めるセリフ編~」
プロデューサーらの視点を知ることは、これからプロを目指す方にとっては、一番知りたいところです。
第2弾は、「それはセリフのせいだ。~新井一賞授賞式~」新井一の命日11月23日に行います。
こちらは審査員でもある出身ライターの柏原寛司さん、清水有生さん、岡田恵和さんを迎え、セリフについての鼎談を。
シナリオがもっとうまくなりたい、コンクールに入選したい、プロになりた~い方々、必ずご参加くださいね。
通学(リアル)&ライブ配信でおこないます。お申込み・詳細はシナリオ・センター公式HPで。

シナリオを描く時、なにをまず意識して書くのでしょうか。
ほとんどの方は面白いストーリーを創ろうとされる。こうなってああなって、こうして終わると・・・。
ですが、私たちが映像(映画やテレビ)で見るのはストーリーではなく、シーン。
シーンが面白くなければ、どんな面白いストーリーでも先を見ようとは思いません。
シーンを創るのは、登場人物。登場人物はどんな行動をし、セリフを話すのか・・・登場人物のキャラクターが紡いていくのが、ストーリーなのです。

まだ「半沢ロス」ともいわれる忘れられないドラマ、あの「半沢直樹」を思い出してください。
今回、市川猿之助さんと香川照之さんのセリフが大評判になりました。
でも、セリフ自身がいいということだけではないのです。
何度見ても大興奮してしまう(笑)猿之助さん扮する伊佐山のセリフ「わびろ、わびろ、わびろ!」も香川さんのアドリブといわれる「お・し・ま・いDEATH!」もキャラクターから出る演技とともに出てきた「セリフ」だからこそ受けたのです。
猿之助さん、香川さんが役のキャラクターしっかりと身に着けてるからこそ、出てくるセリフなのです。
単体でよいセリフを考えるのではなく、面白いストーリーを創ればいいのではなく、人間を描くのがドラマですから、まずはキャラクターづくりから考えていきましょう。
コロナ禍のおかげで、案外、色々な人のキャラクター、人間の裏表をみることができます。
創作者にとっては、千載一遇のチャンスかもしれません。

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