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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人をみる

猫を棄てる(文藝春秋刊)

感謝

シナリオ・センター代表の小林です。5月も終わろうとしています。
今日のお昼、航空自衛隊の花形ブルーインパルスが、医療従事者の方々への感謝の想いを示すために、コロナ感染者を受け入れている病院の上空などを通過しながら都心部を8の字を描くように2周、白のスモークを噴射したとか。
感謝の念を示す「ブルーライトアップ」の取り組みにちなんで機体は青色で、今日の透き通るような青空にとてもきれいだったようです。
税金の無駄使いっていう方もいらしたけれど、感謝の気持ちって大事ですよね。
色々なところで感染の危険にさらされながらも働いてくださる方がいて、だからこんな状態でも、食べ物がなくなったり、ゴミの山が築かれたりしないで済むわけで、本当にありがたいと思います。
お家の中にいることは辛くても、お家で過ごせる幸せを感じられる人間でありたいです。

まあ、毎日時間の経つのが早くて、あっという間です。
少人数で動くとこうも忙しいのかと、メインの通学がないにも関わらずこの忙しさ。
今まで知らなかった事務作業の煩雑さを知り、改めてスタッフへの感謝の気持ちでいっぱいです。
明日から3週間遅れで139期シナリオ作家養成講座の開講となります。
とはいえ、通学はまだできずオンライン講座で始まります。
様子を見ながら、通学ができるようになっても、オンラインと併用する形で進めていきます。
今回は、沖縄やアメリカ、北海道など遠方の方々が入学されており、オンラインだと、普段通っていただけない方にも参加していただけるという、通学していただけない寂しさを補うに余りある嬉しい局面も生まれました。
入学式でいつもお話させていただいていますが、明日はまだカメラ越しで、無観客。
シナリオ8週間講座でもそうでしたが、カメラのレンズを見て話すことになれていないので、どうしても目が泳いでしまいます。
「カメラを止めるな!」の上田監督がコツを教えてくださっていたので、そのつもりでやったはずなのに案外できないものです。(笑)プロのすごさをしみじみ感じます。
今後どうなるかはわかりませんが、どんな形になろうと表現の、創作の場を提供できるようにしていきたいと思っています。

猫を棄てる

電子書籍をはじめ、本を読む方が増えているのだそうです。私も、本を読んで過ごす時間が増えました。
おかげ様で、出身ライターの方々のご本が続々と出版されるので、とても充実した読書ライフになっています。

先日、村上春樹さんの「猫を棄てる」(文藝春秋刊)を読みました。
村上春樹さんがお父様のことを語っていらっしゃるのですが、村上春樹という素晴らしい作家が育った環境というかルーツを感じました。
「「猫を棄てる」ってどういうこと?しかも捨てるじゃなくて棄てるだし・・・まさかの人でなし?」と読む前は心配していたのですが、さにあらず、猫は棄てていない。(笑)
さすが村上春樹さんらしいタイトルです。
なによりうれしかったのは、村上春樹が生まれついての天才ではなかったこと。(失礼!)
どう見ても天才的な視点をお持ちなので、一体どうしたらあのような視点を持てるのか・・・天才だったら仕方ないと思っていたので、普通の子供だったことにホッとしたのです。
でも、やはり映画はお父様と幼少時代からよく見ていらっしゃるし、本もたくさん読まれるし、好きな音楽をたくさん聴き、運動し、友達と麻雀をうち、ガールフレンドとデートする普通の生活もし、今もそうでしょうけれど、すごく広くアンテナを張っていらっしゃる。
培われた感性ももちろんおありでしょうが、やはり創作者には鋭く広いアンテナが大事なのだなと思います。
誰もが体験したことのない今の状況をどうとらえるか、どの視点で見つめるか、アンテナをどこに向けるか、さあ、創作者としての力が試される今です。

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