伝えるということ

シナリオ・センター代表の小林です。緊急事態宣言が出ました。
これ以上蔓延しないためにも仕方がないことだと思いますが、首相や都知事の会見を聞いていて、いつも思うのは、伝わりにくいことです。
こういう時は、無意味な形容詞を使うことなく、今どうなっていて（現在の嘘のない状況）、こうするとどうなるのか（蔓延回避の結果）、これからこうしたいから（将来の見通し）、こういう風に対応するので（安心できる保証）、こういうことをやってほしい（キチンとした要望）ということを言えばいいのにと思います。
その上で、励ましたりするのはありかと思うのですが、たんなる精神論で、掛け声ばかりで終わらせてほしくないですね。
シナリオや小説と違って、何を伝えたいのかを明確にしないといけません。
人間宣言のようなものならいざ知らず、ドラマではないので、よけいな観客の想像力をかき立てる必要はありませんから。
一番すっきりするのは、「人口の8割がたの人が家から出ないでいてくだされば蔓延を防げるので、国民全員個人あてに〇〇〇万円送るので、5月6日までは我慢してじっとおうちにいてください。」ということだと思いますが・・・。

私たちが描いているドラマ（シナリオだけでなく小説や漫画ゲームなども）は、反対に伝言ではまずいです。
これこれこういうストーリーではなく、ディテールを大切に、観客に感情移入させなくてはいけません。
泣いたり、笑ったり、考えたりしてもらえるように、胸キュンだったり、怒り心頭になったり、爽快になったりできる魅力的なシーンを創っていきましょう。

ワンコイン講座開催

昨日、オンラインで「50周年緊急ワンコイン講座」を行いました。
創立50周年という記念の年だというのに、今は通学すらしていただけない状態なので、何とか皆さんの創作のモチベーションを保ちたいと、平岩講師と相談して、普段の授業では行えないもので、描いている時にみなさんがもっと知りたいものをテーマにしました。
初めての事なのでどうだろうかと心配しましたが、なんと200名以上の方が受講してくださいました。ありがとうございます。
内容は「そのト書、フィルムに描けているか～“視えるト書”がドラマを面白くする～」
作家集団の平岩講師が事務局の斎藤をアシスタントに行いました。
ト書が、絵になるかどうか、それはどうしたらいいのかということを具体的にお話ししました。いかがでしたでしょうか？

シナリオ・センターとしても初めての経験なので、いただいたご感想をいくつか抜粋させていただきます。
「こんばんわ。元会員です。拝見させていただきました。数年ぶりにシナリオ講座に触れて勉強になりました。ありがとうございました。」
「この度の企画、ありがとうございました。大変面白く興味深く見ました。創作の火がつきました」
「とてもわかりやすかったです。平岩先生、とても絵がお上手なんですね！ところでZoomでのワンコイン講座、どんどん開催していただければ嬉しいです。」
「僕のPCではちょっと音声がよくなかったですが、問題なく受講できました。今後も続けていただければ幸甚です。ありがとうございました。」
「講座が休みの中、このような形でも「他人と会話」は刺激になります。
いい言葉がでないのですが、普段受講できない他の先生方の配信や、各クラスで例えば、アプリなどでの授業ができたらいいなと感じました。」
等など色々なご感想をいただきました。ありがとうございました。
「創作の火を消さない」その想いで行っている講座です。皆さんの創作の火を点せたら、本当に嬉しい。
おやめになった方も、シナリオを忘れずにいてくださって、これを機にまた書いてくださったら、私たちも開催した甲斐があるというものです。
私たちもできる限りいい環境づくりをしながら開催していきたいと思っていますが、シナリオについては胸張れるのですが、なにせIT環境は素人の集まり、試行錯誤しながらやっておりますので、ちょっとドタバタすることもありますがご容赦くださいませ。
色々な講師とも、なにをテーマにしようかと相談しています。
皆さんのご要望に応えたワンコイン講座を創っていきたいと思いますので、ご要望をおよせいただければ嬉しいです。
ネット上ですけれど、向こう側に熱心に受講してくださっている皆さんのお顔が見えます。
深くつながっているっていう実感がして、私自身の心にもポッと明るい暖かな火を灯してくれました。ありがとうございます。