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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

明るい光

昨年の橋田賞授賞式

文化芸術の意味

シナリオ・センター代表の小林です。土日は、外出自粛要請を受けてお休みさせていただきました。
休まざるを得ない雰囲気ってとても嫌なのですけれど、何方かがおっしゃっていた発想の転換。
「移らんようにするより、移さんことに意識を集中する。それをみんなでやれば、たとえ自分が感染していなくても、他から移されないということだ。みんなでやればみんなで助かる」
という意味では、休んだことはよかったのではと思っています。

なんだか今の気持ちを代弁しているような雪が降りました。
ウツウツとしたものが私たちの心の中に深々と降り積もらなければいいがと思いながら、窓の外を眺めていました。
そんなときに、NHKで「羅生門」を放映していました。
なんとなくザッピングして見つけたので、頭から見てはいないのですが、何回か見ているので懐かしく、さすが黒澤明監督と思いつつみたのですが、私が覚えていたものと違っていたりして、記憶というもののあいまいさに我ながらびっくりしました。
音が悪くて難聴の私にはつらかったのですが、それでもキレイになった画像に心奪われながら、気分良く見ていました。
「文化は、時代が好調な時にだけ許されるぜいたく品ではない。
それを欠く生活がいかに味気ないかを、私たちは今、目のあたりにしている」
ドイツの文化メディア担当相の言葉がしみじみ心に沁みこみます。
心の平安は、文化芸術があればこそです。

橋田賞受賞!!

山本むつみさんから「橋田賞」受賞の報が、マイスターの小泉理恵子さんから「橋田賞新人脚本賞佳作」受賞の報を相次ぎいただきました。
おめでとうございます。先輩後輩が同時受賞という、こういうニュースをいただくと目の前がパッと明るくなります。
本当にうれしい、ありがとうございます。

昨日の山本むつみさん脚本の「陰陽師」はとても面白く、2時間ちょっとあっという間に過ぎてしまいました。
妻子を殺され、人に踏みにじられた恨みは大きいです。心の機微を描いて、人の心をもてあそぶことの恐ろしさが緻密に描かれていました。
どんな時代でも、同じことが起こるのですね。安倍晴明が今ここにいてくれたらと思ってしまいました。
京都在住の方、晴明神社で安倍晴明様にお頼み申してくださいまし。ほかの安倍では無理そうです。

小泉理恵子さんは、「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」で61歳の時受賞され、最高齢受賞に話題になられたのですが、今回は67歳での「橋田賞新人脚本賞」受賞。
前回以上に、これからシナリオをという方、もう歳だしと思っていらした方たちへ大きな勇気を与えてくださいました。嬉しいことです。
残念ながら、例年橋田寿賀子さんのお誕生日に行う授賞式は5月なので、順延になってしまいましたが、コロナ終息の暁には盛大にお祝いしたいと思っています。
本当に本当におめでとうございます。

どんなひどい状況のときにも、いつも暗いわけではなく、楽しいことも明るいこともあるのです。
ポジティブに過ごしていきましょう。
人間は案外と強いものです。
色々なことに制約されればされるほど、私たちはきっと色々な知恵を絞りだすことでしょう。
シナリオ・センターは、先も見えない今ですけれど、コロナと戦う技も持ってはいませんが、この時間をネガティブにとらえない、無にしない方法を色々と考えています。
事務局では、誰かがひとつ提案すると、それに呼応するように次から次へと、こうしたら、ああしたら、こんなことしたい、あんなことできると大盛り上がり。
私たちができることはささやかなことですが、文化芸術の火を消さない、描くことをやめない、どんな時も創作し続けていただくために、頑張っていきます。
頑張るって言葉は好きでない私ですが、今は踏ん張るしかないので「頑張りハチマキ」で頑張ろうと思っています。(笑)
皆さん、コロナに負けないで、創作の火を燃やし続けましょう。

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