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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

新井一が遺したもの

はじめちゃん 

いきなり真冬

シナリオ・センター代表の小林です。今日の東京は、いきなり真冬なのだそうです。寒い!雨も降っているせいか、ひときわ寒く感じます。
九州のいきなり団子は嫌いじゃないけれど、いきなり真冬はちょっと・・・風邪ひきさんが増えそうです。
ここしばらくは体感調整に十分気をつけなくてはいけませんね。
日本は、四季が案外明確で3か月ごとにすみわけをしていた気がするのですが、最近は夏から秋をほとんど飛び越して冬という感じで、紅葉を楽しむ間もありません。
四季の移ろいこそが日本文化を生んでいるといっても過言ではないほど、日本にとって春の桜、夏の海、秋の紅葉、冬の雪は感じていたい。
そこから生まれる文化を大切にしていきたい。
グレタさんたち若者だけに任せずに、大人も責任もって温暖化を防ぎましょう。

命日

明日は、創設者新井一の命日になります。23回忌、亡くなって22年経ったということです。
11月23日勤労感謝の日が命日って、いかに働き者か。(笑)
きちんと死ぬ前の日に公募ガイドの原稿を書き終わっていますし、四六時中365日シナリオのことしか考えていなかった新井。
遺したものはシナリオの基礎技術というノウハウと受け継いだ講師たち、そして、たくさんの出身ライターの活躍。

今日シナリオ・センターが50年を迎えることができるのも、3500人強の受講生が学んでくださっていることも、すべては新井一から始まったのです。
出発は140名ほどのシナリオ同志たち。新井を慕ってついてきてくれた生徒さんがみんなでお金を出し合って作った学校、シナリオ・センター。
新井一はもちろんのこと一緒に歩んでくださったシナリオ同志の方々も、まさかこんなに大きくなるとは思ってもみなかったことでしょう。

それはひとえに、シナリオの基礎技術です。新井が研究し、創りあげた映像表現の技術に特化して、皆さんに伝え続けてきたからこそだと思うのです。
基本の技術をしっかりとお伝えすることのみに徹してきた。もし、創作者の感性に踏み込んだ指導をしてきたら、これほど多くの出身ライターは生まれなかったと思います。
「こうした方がわかりやすい」「こうみせたらはっきりするよ」だけ。
「こんなもの書いても仕方がない」「つまらないよ」なんて絶対言いません。
創作には正解がないからです。私が面白いものがあなたにとって面白いとは限らない。
だから、自信を持って、自分が表現したいことを描くことです。
ただひとつ、技術にこだわるのは、自分の想いで描いた作品が、人に伝わらなかったら意味がないから。
私たちがお伝えしている、新井が作った技術は、「伝えるための技術」、ひとりよがりではなく、たくさんの人に想いを伝えられるように。

新井が亡くなって22年。来年は創立50周年を迎えます。
50年前から携わっている講師は、もう所長の後藤しか残っていませんが、現在のセンターの講師にはもちろん、多くの出身ライターの方々の中に、新井のシナリオ基礎技術は残っている、そしてつながっていく。
ありがたいことだと、幸せなことだと思います。
明日は、新井の墓前に報告したいと思っています。

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