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シナリオのヒントはここにある!
シナリオTIPS

シナリオや小説についてなど、創作に役立つヒントを随時アップ!ゲストを招いた公開講座などのダイジェストも紹介していきます。

『 重版出来 !』に学ぶ/魅力的なタイトル・キャラクター・構成

アニメや漫画にはシナリオ創作に役立つヒントが満載。魅力的なキャラクターとはどんなものなのか。設定だけで面白いと思わせるにはどうしたらいいのか。その答えは話題のアニメや漫画にある!シナリオ・センターでマンガ原作講座やSFファンタジー講座を担当する仲村みなみ講師の『マンガから盗めっ!』『サブカル総合研究所~マンガとアニメと、ときどきラノベ~』(「月刊シナリオ教室」)からご紹介。
今回は、2016年にテレビドラマ化された漫画『重版出来!』。インパクトの強いタイトル、登場人物の魅力的なキャラクター、心にグッとくるシーン等々、漫画原作者・脚本家・小説家など創作の仕事をしたい人は勉強になることが沢山あります。「自分が書くものはなんか物足りないな…」とお悩みのかたは、漫画『重版出来!』&こちらの解説を参考にしてください。

マンガ『 重版出来 !』(小学館)/松田奈緒子

注目ポイントはキャラクターと構成
マンガはマンガ家だけのものじゃない。編集者、営業、宣伝、製版、印刷、取次、書店員…裏方たちのリレーで読者の手に届く。マンガに関わる人々の熱いドラマを描く!

題名は大事ですよ~

シナリオ・センターでは8週間講座とマンガ原作講座を担当させていただいているが、どちらの講座でも必ず「題名は大事ですよ~」とお話しする。コンクール作品なら提出ギリギリまで練ってほしい。審査員だって人間だもの。「おっ」と目を惹く題名の作品は読む前から期待値が上がろうというものだ。

もちろんプロの世界でも題名が大切なのは同じ。特にコミックスは題名の見た目、つまり文字面が命だ。並みいるライバルたちをおしのけて読者に手にとってもらうには、パッと見のインパクトが勝負の分かれ目だ。

というわけで今月は「重版出来!」をご紹介する。「じゅうはんでき」ではなく「じゅうはんしゅったい」と読む。出版物が初版以降、増刷されることなのだが、最初、書店の新刊コーナーで見たとき「なんじゃこりゃ」と思わず笑った。新刊なのに「重版出来」なんてすごい勇気。売れなかったらシャレにならないよと思わず手にとってしまった。ほらね、題名とはかくも消費行動に影響大なのだ。

「創作」の感動を知ってしまった人間の業

小熊こと黒沢心は、学生時代、柔道に青春を捧げていた女の子。オリンピック出場を夢見ていたがケガで断念、一念発起して驚異の集中力で就活に励み、大手の出版社に合格。漫画雑誌の編集部に配属された。何も知らないど素人ではあるが、持ち前の根性と男並みの体力と笑顔のパワーで、個性的な編集者や癖の強い作家や書店員さんたちに愛されつつ編集者として成長していく。

数話完結の読み切り形式で、第一巻は『本を売る』を焦点に、書店員や営業の熱い仕事ぶりが描かれる。これはこれで主人公の魅力が描けていて面白いのだが『本を作る』ことを焦点にした第二巻のほうがドラマは深い。「そろそろ本当に描きたい物を自由に描いてみては?」と他誌の編集者に誘われ、引き抜きに心揺れる人気連載漫画家。担当である黒沢もまた悩む。

だが

「漫画家に自由に描かせてどうする! 描きたくないような地味なコマを重ねて重ねて、やっと辿り着くのが『物語』だよ。描く側の苦しみは読者の喜びと正比例するんだ。その作品を最も高いクオリティに引き上げるのが俺たち編集者の仕事なんだ」

悩む黒沢を叱咤する先輩編集者のセリフがいい。ぐっときた。

他にも、過去の名作の電子書籍化をめぐり、父と娘の対立を描く「タイムマシンにお願い!」は泣ける。老いてもなお、家族も安定も捨て、書くという行為から得る「感動」を追い求める作家の業の深さ。それを承認しながらも孤独に泣く家族。ラストシーンに潜む毒と迫力はまさに鬼気迫るものがある。

創作現場のリアル、ぜひご一読を。

 出典: 仲村みなみ著『マンガから盗めっ!』(月刊シナリオ教室2014年6月号)より

※シナリオ・センターの書籍についてはこちらからご覧ください。

※【要ブックマーク】漫画やアニメには創作のヒントがいっぱい!今まで掲載したこちらのブログをまとめた記事「漫画・アニメのストーリーを書くには」はこちらからご覧ください。

次回は8月13日に更新予定

“だれでも最初は基礎講座から”~基礎講座コースについて~

シナリオ・センターの基礎講座では、魅力的なドラマを作るための技術を学べます。

映像シナリオの技術は、テレビドラマや映画だけでなく小説や漫画原作など、人間を描くすべての「創作」に応用できます。

まずはこちらの基礎講座で、書くための“土台”を作りましょう。

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