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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

明日もラジオドラマ

気候変動

シナリオ・センター代表の小林です。6月シナリオ8週間講座の開講でした。昨日の天気では、雨を心配しましたが晴天とはなりませんでしたが、なんとかセーフ。
昨日の帰り道、バイトの島ちゃんが「僕は究極の雨男で、旅行へ行くといつも雨」というので「究極の晴女が頑張るぞ!」と究極対決。幸い究極雨男はお休みのシフトだったせいか、まあ、何とか晴女の面目を保ち、無事、雨もなく開講の運びとなりました。(笑)
気候といえば、G20でパリ協定はどうなるのでしょう。
地球規模で考えるというのは大変。日本人同士だって、分かり合えないのだから、お国柄も違う、気候も生活も違う国々で自国目線で見ていたら、解決の糸口なんて見つかるのでしょうか。
みんな違うのだから、違うからこそ誰もができる限り等しく良くなる方法はないものかとみんなで考えられたらいいのに・・・。
他人の痛みを知ることはとても難しいことです。

悲しいくらいの幸運を

明日29日土曜日NHKFMシアターでは、出身ライターの藤井香織さん脚本「悲しいくらいの幸運を」(NHKFMシアター22:00~)が放送されます。
震災時、被災地に居ながら被害がほぼなかった「中間被災者」の女性が、8年間の罪悪感と哀しみに向き合う物語。
藤井さんは、「仙台で取材をさせていただいたのは3月中旬。「中間被災者」という言葉を知り、広大な更地になった土地を見て、複雑な思いを感じました。若手ディレクターと、社会現象ではなく、どこにでもいる普通の一個人の想いを描こうと決め、災害が増えた昨今だからこそ、どこかにいるかもしれない女性を描いた」と話されています。

東日本大震災から8年を過ぎても、復興はまだまだ途上です。
被災者の方々も、すべてを失った方からこのドラマで描く「中間被災者」の方々など多種多様です。
しかも、被災者の方々は、形に見えるものを失っただけではなく、それぞれに大きな精神的ストレスを抱えていらっしゃる。
仕事場も、家も、ご両親を亡くしながらも、とても元気に笑顔で頑張られていらっしゃる方を存じ上げています。
前向くしかないと次から次へと頑張っていらっしゃるのですが、時々心が叫び声をあげてしまうそうです。
どんどん復興をして、過去の話になっているように思われている方もいらっしゃるでしょう。
でも、現実は、すべての被災者の方々にあの災害は重く重くのしかかったままなのです。
故郷、自分の住処を失った人々の心の闇は計りしれません。
その上、被害の大小で差別されたりもし、遠く逃げてもいじめられたりつらい思いをされています。
被災者ではない人間にその痛みはわかるはずもないのですから、儲けただの、遊んでいるなど、せめて心無い憶測で傷つけることだけはしてはいけないと思います。
寄り添うと言いつつ、無碍なことをしてはいけないのです。
誰にでも起きる、どこにでも起きる、自分が出会うかもしれない・・・そんなことを想像して、他人と寄り添えれば、少しでもわかることがあるかもしれません。
藤井香織さんのラジオドラマは、私たちの気持ちに何かを、投げかけてくれるような気がします。

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