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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

どんな時も

月刊シナリオ教室6月号 S1掲載号

沖縄戦慰霊の日

シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、沖縄戦慰霊の日でした。 74年前、沖縄で20万人もの方が戦争で殺されました。本土防衛の盾となって。
沖縄は、それからずーっと本土の盾のままです。返還されてもなお盾のままです。
米軍基地の70%を背負わせたまま、新たな辺野古のへの字も出さずに、哀しいかな、日本国首相の追悼の言葉は終わりました。
宮古、八重山などの先島諸島に自衛隊のミサイル、レーダー配備などが動いています。島民の安全確保の話もないまま。
戦争がもし起きたら、また沖縄は最初の犠牲になることでしょう。
沖縄の声を本土の私たちが他人事のように聞いてはいけないと思います。同じ日本なのですから。
ノンフィクションライターの石井光太さんが、沖縄のハンセン病療養所の80代・90代の方々に戦時中のお話を聞かれたそうです。 隔離され、米軍の攻撃から逃げることも許されず、空襲、飢餓、伝染病でほとんどの方が亡くなられたとのことでした。
私は、そういうことがあったことすら知りませんでした。 知ろうと思わないと、爆撃から逃げることも許されず、なんの罪もない方々が殺されたことも知らずに終わるところでした。
知らないことは山のようにありますが、少しでも多く知る努力をしていきたいと思います。
 想像力がないと他人(ひと)のことは思えません。
自分だけのことしか思えない人には想像力は皆無です。
もちろん当事者ではない人は同じように思えはしないでしょう。
でも、その1000分の1でも万分の1でも想いを共にすることができなければ、コミュニケーションは成り立ちません。人間社会ではありません。
私たちはきちんとしたコミュニケーションが取れる、NOもYESも言葉に出さる社会を保てるよう、想像力を広げ、伝える力を持ち、声を上げていけるような社会であることを願ってやみません。

シナリオS1グランプリ授賞式

今日は、シナリオS1グランプリの授賞式です。
残念ながら、グランプリは出なかったのですが準グランプリがお二人、佳作がお一人、奨励賞がお三方の計6人の方が受賞されました。
おめでとうございます。
準グランプリ「ジョージの弔辞」 春海 戒さん
準グランプリ「三丁目の魔女さん」樫本有美さん
佳作「ナイト・オブ・ザ・ワーキングデッド」MOTOさん
奨励賞「ハゲタカの群れ」ヒースマン姿子さん
奨励賞「綯い交ぜ」村佐木楓午さん

月刊シナリオ教室の選評を読んでみると、最終の残られた方もあと一歩で接戦だったようです。 伯仲するということはそれだけ力のある方がいらっしゃるということですから、嬉しいですね。
シナリオS1グランプリは、1作品をあらよりの段階から各講師が丹念に読み、講評をつけて、最終の審査員へと渡していきます。
多くの目がそれぞれの観点から拝読するのですが、センターでの審査のポイントは「葛藤をたっぷりとさせていること」、「シーンが魅力的に描けていること」、映像表現ができているか否かです。
映像は映るものしか書けないのですが、その中でどうキャラクター、心情、目的などを見せることができるかが、シナリオの技術です。
アイデアがどんなに面白くても、見せ方が下手であれば伝わりません。
日常の話でもそうですね。話の面白い方と、面白くない方がいます。
面白い話ができる方は、伝え方がうまいのですが、それは相手(聞き手)の想像力を刺激して、頭の中に映像を描けるようにしてくれるからです。
面白くない方は、「え~だから?」「それで?」と想像力を駆使してもわからず、口を挟みたくなるような感じになります。
映像表現は日常と一緒です。目に浮かぶ「シーン」を作ってください。
月刊シナリオ教室6月号が掲載誌です。受賞作を読んで、そこから学んでいただきたいです。
きっと次は一歩前進するはずです。

フジテレビヤングシナリオ大賞の一次発表を拝見したところ、二次に進まれた半数はシナリオ・センターの方でした。
最終はまだまだですが、たくさんの方の頑張りを拝見することは嬉しいです。
これから、今月締め切りの「創作テレビドラマ大賞」をはじめ、多くのコンクールが目白押しです。
どんどん挑戦して、力を見せてください。「名シーン」期待しています。
今夜は、受賞者の皆さんとともに祝杯に酔いしれたいと思います。

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