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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

脚本の勉強 になる映画『フォルトゥナの瞳』/坂口理子さんコメントも

脚本の勉強 になる映画『フォルトゥナの瞳』

2/15から公開の映画『フォルトゥナの瞳』。

【あらすじ】
――“フォルトゥナ”=運命の女神。その瞳をもった者は、死を目前にした人間が透けて見えてしまう――
幼少期に飛行機事故で家族を失った主人公・木山慎一郎。友人も恋人も作らず仕事のみに生きてきた。フォルトゥナの瞳をもっていることに気づき、自分の力に苦悩する木山だが、桐生葵との出会いによって、孤独だった人生に初めて彩りが生まれる。しかし、そんな幸せな日々も束の間、木山の目に映る街ゆく人々の姿が透け始めてしまう。そして、ついには葵までもが……。

原作は百田尚樹さんによる同名小説(新潮文庫刊)。
出身ライター 坂口理子さんが三木孝浩監督とともに脚色を担当されています。

映画『フォルトゥナの瞳』には、脚本を書くときの参考になることが沢山つまっています。
それはどんなところか、というと…。
例えば、登場人物の貫通行動。

貫通行動とは、「主人公が自分の目的に向かって進むための一貫した行動」を指します。
シナリオ・センター創設者の新井一は、『シナリオ作法入門―発想・構成・描写の基礎トレーニング 』(映人社)のP106「シーンの機能⑤登場人物に貫通行動をもたせる」で貫通行動についてこう述べています。

【シーンの中に登場している人物は、必ず目的をもたなければなりません。これは明確に書く必要があります。用のない人物は、そのシーンに登場してはいけないのです。(中略)

これは私が、いつも口を酸っぱくして申し上げていますが、柱を書いたら、次のト書は、誰と誰が何しているかと必ず書きなさいと言っているのは、目的をはっきりさせるためです。誰が何をしているという行動は目的なのです】

この章の中で新井一は、誰が何をしているのかよく分からなくなってしまうシーンの例として【向かい合って話すと、どうしても理屈になって、説明的になりつまらなくなります】という風にも述べています。

自分で脚本を書いたとき、登場人物2人が向かい合って話すシーンが、必要だから書いているのにも関わらず「なんか面白くない…」と感じてしまったということ、ありませんか?

それは、その登場人物に貫通行動をもたせてないからです。

映画『フォルトゥナの瞳』には、木山と葵が向かい合って話すシーンが度々出てきますが、どんどん引き込まれていきます。
それはなぜか? 木山の貫通行動とは?
ぜひ映画館でその理由を確かめてください。

そして、映画館に行く前に、今回ご紹介する坂口さんのコメントもご覧ください。

坂口理子さん
「原作を読んでいるかたにも、原作との違いとあわせてお楽しみいただけたら」

――ここは特に注目してほしい!というところは?
〇坂口さん:単純なハッピーエンドではないかもしれませんが、ほんの少しでも希望が持てるといいなと思って書きました。

ドキッとする描写もありますが、美しい映像が物語全体に透明感を与えてくれていると思います。

また、原作を読んでいるかたにも、原作との違いなどとあわせてお楽しみいただけたら嬉しいです。

――ここは外せなかった!というシーンはありますか?
〇坂口さん:主人公が愛する人のために全力で走るシーンです。「死」へ向かうのではなく、「生」きるために走る、そんなシーンになっていると思います。

――これは勉強になった!ということはありましたか?
〇坂口さん:やはり、たくさんの人と一緒にひとつのものをつくる、ということでしょうか。当たり前のことであり、基本中の基本だと思いますが、もう一度それを実感させていただき、その重要さ、難しさ、そして面白さをあらためて教えていただきました。

――脚本家を目指すシナリオ・センターの後輩にひとこと、お願いいたします

〇坂口さん:柔軟に、前向きに、ひたむきに。ヘコまず、腐らず、書き続けてください!

※『月刊シナリオ教室 4月号』(3月末発行)に坂口さんのインタビューを掲載!お楽しみに。

※映画『フォルトゥナの瞳』公式サイトはこちらからご覧ください。

※新井一著書『シナリオ作法入門―発想・構成・描写の基礎トレーニング 』(映人社)の詳細はこちらから。

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