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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

シナリオを描く

はじめちゃん

あなたの言葉で

シナリオ・センター代表の小林です。
今週は日曜日出勤から始まりました。135期シナリオ作家養成講座の説明会。
毎年のことながら、この時期はドキドキ。昨年は確か昨日今日くらい大雪だった記憶が・・・。 幸い今年の日曜日は、ちょっと暖かい青空のきれいな一日でした。
雪が降れば、大雪で大変な日本海側を思い心配になり、青空を見ると24年前の17日を思いだして、心が痛いです。
阪神淡路大震災。歳月は流れたけれど、失ったものは元に戻りません。我慢できるようにはなったけれど、決して悲しみも痛みも薄れることも忘れることもありません。
大阪校の受講生の方も亡くなりました。友人も亡くなりました。
助かった方も心の傷は治りません。一生、引きずって生きていかなければならないのです。時薬は、元には戻してはくれません。かさぶたを作ってくれるだけです。
東北も熊本も傷は開いたままです。そんな人の気持ちを想像してほしい。他人の痛みを知るお上であってほしいと痛切に思います。
だから、説明会においでくださった方々に、表現すること、自分の言葉で自分の想いを伝えることをお願いしました。
ドラマをでも小説でも、作者自身が自分の考えを持ち、自分の言葉を持たなければ他人の心は打ちませんから。 

新井からのお年玉

シナリオの上達法というのを創設者の新井一が書いています。
新井は、シナリオの技術を10則集とかいろはがるたとかに創るのが好きで、それは簡単で読んだ人に浸みこみやすいからなんですね。
新年、イノシシのように猪突猛進で脇目もふらずにシナリオを描いていただきたいのですが、それだけではうまくなりませんから、ちょっとだけ立ち止まって次に進めるように、新井からのちょっと遅いお年玉をお渡しします。
基本を忠実に
柱を書いたら必ず誰と誰が何をしているかを書くのが基本ですが、うまくなると「わかっているよ」とばかりいきなりセリフから入ったり、映像にならないト書を書いたりするのは心すべきことです。
実習を繰り返す
ともかく書かなければ。ピカソは死ぬまでデッサンを描き続けたのです。実習こそ上達の道です。
一点集中の考え方をする
弱いところ集中的に練習することが大事です。部分部分を一点集中して補強していくのが20枚シナリオのやり方です。
映像表現を理解する
何がレンズに映り、映らないのか、それを見極めるのが映像技術なのです。時代劇で「刀の鯉口を切る」というのは「殺してやろう」という心理描写を表しているのです。セリフですべてを表現する癖を直すのがシナリ上達の道です。
ドラマとして無駄省略を知る
シナリオは省略の芸術です。いかにぜい肉をそぎ落とすかが大事です。本当のセリフは1本しかないとも言われます。
発想に強くなる
考え方を飛躍してみることです。既成概念に囚われず視点を変えて見る訓練をしましょう。
常に浸っていることが必要
いつもシナリオのことを考えられる環境づくりが必要です。多くの人がシナリを習ってもモノにならない大きな原因は、常にシナリオ漬けになっていないことです。
コツを知る
技術の頂点にコツというものがあります。甘いあんこを作る時、呼び塩と言って甘さの反対の塩を入れて引き立てます。コツを掴むのはなかなか難しいですが、シナリオではシナリオ形式を忠実に守ることがコツに通じます。
書きはじめたら途中でやめない
作品は未完成にしないで、どんなつまらないと思ったものでも最後まで書きます。書いているうちにコツがつかめるのです。途中でやめてはつかめません。
映画テレビをよく見ること 
ともかくシナリオを描く人は見なければいけません。いいものにしろ悪いものにしろ、どんなひどい作品でも、あなたの作品より何かがよくってテレビ化、映画化していることなのです。その何かを考えるのも勉強です。

過去記事一覧

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