menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

迷ったら明るい方へ

蛭田直美さんと俳優でプロデューサーの宮澤萌美さん

生きていくこと

シナリオ・センターの代表の小林です。今日は父方の叔母の葬儀でした。今週、二人もお見送りしました。今年になって数えると、親しい方を7人お見送りをしました。一体どんな年なのでしょう、今年はと、さすがの私も落ち込みます。
人が誰もが通る道とは言え、あまりに見送ってばかりいるとやはり落ち込みます。

倉本聰さんのドラマ「やすらぎの郷」で、老いた大道具、美術さんが、奥さんを見送るときに、セリフは正確には忘れてしまいましたが「遺された方が辛いから、俺が遺ってやるのだ」というようなセリフがありました。
彼は、奥さんの好きだったドラマの装置を病室に創って見送るのですが、見送ると同時に自分も逝ってしまいます。彼自身は遺されもしないで奥様と一緒に天国へ召される幸せな人なのですけれど・・・。(笑)
「遺される方が辛い」確かにそうですね。とはいえ、遺していく人は声を上げられないので、本当は辛い想いを持ちながら天国の階段を昇っていくのかもしれませんが。
 人は誰でも死を迎えます。その時まで、それぞれが自分なりに大切に生を全うしたいものです。
生きようとしている人を未来に向かって伸びていく人を死なせることだけは、決してしたくないし、されたくないです。
戦争は、どんな理由があっても、人間の生の上に無意味です。

新しい試み

出身ライターの蛭田直美さんがポスターとチラシを持っておいでくださいました。
今週の18日から下北沢トリウッドで、蛭田直美さん脚本の「CAGE」という映画を追加上映します。
「道に迷ったら明るい方へ行け!」
治外法権地区として隔離された巨大な牢獄「国際人権保護自立支援特別街区」
そこで「生ること」や「命のあり方」について、様々な過去を背負ったそれぞれの闇を持つ登場人物たちが、ぶつかり合い、戦いながら、混迷する現代社会に問いかける98分です。
この映画は、面白いことに役者さん集団が自ら創ったそうで、主役の鷹松宏一さん、神永圭佑さん、若者に人気のダンスボーカルグループ「XOX」のリーダーとまんさん、「SUPER☆GiRLS」の田中美麗さん、J・K-POPユニット「Apeace」といった話題の若者たちが演じています。

蛭田直美さんは、シナリオS1グランプリで準優勝を受賞され、その後城戸賞入選後、なんとのっけに連ドラ「ワイルドヒーローズ」デビューという実力の持ち主。
デビューで一人で連ドラを描くなんて、すごいですよね。金曜ロードSHOW、世にも奇妙な物語など数々の作品で活躍していらっしゃいます。
いつも蛭田さんの作品を拝見して気がつくのは、一見設定が奇抜のようにみえるのですが、実はじっくりと人間を描いていらっしゃる。
蛭田さんいわく「シナリオ・センターでストーリーではないと教えていただいたから」と。
ドラマは人間を描くもの。きちんとドラマの本質をとらえないと面白いドラマは創れません。
私たちも蛭田さんに続きましょう。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ