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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ひとのこと

真夏の忠臣蔵

パフォーマンス

シナリオ・センター会長の小林です。表参道の昨日今日は幾分涼しいですが、熊本は40℃超えとか。「今日は楽ね~」など言い合っていると申し訳ない気持ちになります。

お上が被災地視察にいったようですね。
SNSではエアコンが効いている、前日に全員分の段ボールベッド搬入された避難所にいき、校長室で被災者と対談し、3分しかいなかったとか言われています。それに対し広報は51分はいたと宣い、帰りの飛行機から何度も合掌したという写真も。
まあ、どっちにしてもなにを見て、なにを感じたのか・・・大した視察はしていないことは誰でもわかります。
これは、お上のせいだけではなく、役人の意識の問題でもあるのです。
視察に来たなら一番大変なところを見せ、一番困っている人の声を聴かせるのが本当だと思うのですが、それは役人的にはできない、自分たちが無能だと思われちゃうからでしょうか。
良い避難所をみせ、車がちゃんと乗り込めるように舗装したりするのです。
やることはそこではないだろうと、一般人ならわかると思うけれど、批判を受けても政治家、役人にはわからない、わかろうとしないのだと思うのです。

このような視察は意味がありません。着なれない防災服でちょこっと見て帰るくらいのパフォーマンスならやらない方が大切な時間(睡眠大切ですから)とお金(飛行機の油代や人件費、急ごしらえの工事費とか)をかけないで済みますから。
本当に見て回って、困っている、厳しい状況を把握してくれるなら意味はあるけれど、把握してくれないならその分のお金を被災地に使ってほしいです。
もう1円たりとも無駄なお金をお上のパフォーマンスに使わないで、被災地に回してください。
これ以上熱中症を増やさないよう、お水とトイレをきちんと準備してください。ホントにホントに伏してお願いします。

夏の志の輔落語

やっと夏の志の輔落語に行けました。毎年下北沢の本多劇場で公演しているのですが、なかなか抽選に当たらず、私は今回初体験。
「真夏の忠臣蔵in下北沢」演目は二題、「忠臣ぐらっ」と「中村仲蔵」
「中村仲蔵」は赤坂でやった時に拝見しているのですが、演出も変わって、見せ場の五段目の仲蔵を演じる時の志の輔師匠は、仲蔵そのものに見えました。
落語というのは、一人で演じる演劇だと思うのですが、落語家が一人で何人もを演じ分けられるのはなぜでしょうか。
さすがに七色の声を持っているわけではないので、声だけで演じているわけではありません。それも座って演じるのですからね。座布団一枚の上だけの狭い劇場で、何人もの人が出演しちゃうって凄いと思いませんか。

今回の「忠臣ぐらっ」。大石内蔵助に岡野金右衛門、床屋の親方、大工の棟梁、薬屋親父など等がでてくるのですけれど、見事に使い分ける志の輔師匠。
内蔵助の重厚な物言い、岡野は、酒屋の親父に化けたけれどの感じ、床屋の親方の沈着物知り風、大工の棟梁は粗忽な見栄っ張りなどなど・・・。下げも最高でしたけれど、これらの町内の面々のやりとりが面白く、やりとりになっているからこそ面白いのが落語で、志の輔師匠の腕なんですよね。
談志師匠もすごかったですけれど、志の輔師匠は越えた気がします。
志の輔師匠の腕ですけれど、技ですけれど、見事に魅せられたのはシナリオあってのものだと思うのです。そうです、キャラクターができているから、声色だけでなく演じ分けられるのです。

「忠臣ぐらっ」のマクラ、泉岳寺にお参りに行ったら、2日前に知り合いも泉岳寺に行っていて・・・という話だったのですが、この知り合いは佐野さんだなぁとすぐにわかりました。思わずニヤッとしてしまいました。
出身ライターの佐野誠さんは、志の輔師匠とご一緒に新作のシナリオを創られています。
おふたりとも四十七士のゆかりの泉岳寺、谷中にも行っています。こうしたきちんと足で目で耳で感じたことが物語を生み、キャラクターを創るのだと思います。

酒屋親父に化けて吉良邸を見張り、吉良邸の絵図面を手に入れようとしている岡野金右衛門さんって、吉良邸の絵図面を手に入れた人として有名で、討ち入りの時も十文字槍の使い手として活躍された方といわれています。
話の中身は言えませんが、だけど、志の輔落語では、なかなか討ち入りをしない内蔵助に吉良邸の内部の絵図面が欲しい、欲しいといわれて、で、岡野さん、こういうキャラになっちゃうよねぇ~と。
四十七士の中で岡野さんを選んだこと、このキャラクターを創りあげた志の輔師匠、佐野さんに拍手です。

世の中荒んでいくばかりですけれど、久々に大笑いしました。
最後に一本締めで熊本の応援をしました。これもまた想像力のある方だから、熊本に想いを馳せることができるのだと思います。
なによりも想像力=他人を想う力は大事です。それが、創造力に繋がります。
嘘っぽいパフォーマンスではなく、よくよく他人(ひと)を観察してよくよく練らないと人には通じませんよ、お上。

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