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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

故中園健司さんの脚本家としてのたたづまい

シナリオ・センター代表の小林です。水曜日、木曜日とまたまた大雪という情報にドキドキしていましたが、とりあえず大事にならないようですね。
穏やかに日常が送れることのありがたさをしみじみ感じます。

 

東京唯一の村桧原村も雪で孤立されたとか。お見舞い申し上げます。あちらこちらまだまだ大変なようで心配です。
福島の国道では、飯舘村の仮設住宅の方々が温かいおにぎりを作って、立ち往生して困っている車のみなさんに差し入れをされたとか。
地震の時の恩返しと報じられていましたが、閉じこめられ、食料もないつらさを自分の身に置き換えて、想像することができる方々だからだと思います。

 気象庁では、予報情報が適切ではなかったとお詫びをされていました。
とはいえ、自然は、予報通りにはなりせんから、それよりも起きた時どうするかの方が問題だと思います。
なによりも速やかな対処。
初動をいかに素早くするかで、災害や事故の被害は大幅に変わると思います。
わずか3年足らずしか経っていない、あれだけの未曾有の災害を経験したにもかかわらず、後手に回るとは。
なんの経験値も持てない、何も学んでもいない政府に大きな憤りを感じるのは私だけでしょうか。福島の方を見習ってほしい。

 故中園健司さん

38日に脚本家中園健司さんの偲ぶ会が青山で行われます。
昨年10月に亡くなられた中園さんを偲んで、各局、映画会社のプロデューサーの方々が幹事になり、故人を偲ぼうという会です。
中園さんをご一緒に偲びたいという方がいらしたら、ご連絡ください。
 

中園さんがご存命だったら、こういう事態を見られたとき、どんなことをおっしゃるだろうとフト思いました。
かってセンターでご講義をいただいたとき、後輩の受講生にこうおっしゃいました。
「皆さんにとって、今最も大事なことは、自分が何を書きたいのか、何を伝えたくてシナリオを書きたいのか、それをしっかりつかんで、今のうちに蓄積しておくことです。
僕がシナリオを書く上で、一番大事にしていることは、自分が生きていた中で実感として感じたことです。
他のライターはどうか知りませんが、自分が実感でつかんだものしか書けないものです。(中略)
そして、自分なんか大した人生経験もない、何も知らないんだという謙虚さを忘れないようにしたいと思っています。」

自分で見聞きし、考え思い、表現する・・・私たち人間には表現するという武器があるのです。
人としてどういう生き方を学ぶのかは、脚本家としてのたたずまいでもあり、人としての根っこの部分でもあると思います。 

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