カタログギフト
シナリオ・センター会長の小林です。今日も又寒いですが、明日は暖かくなるとか、三寒四温とはいえ寒暖の差の激しさに、風邪を引いている人が多いようです。私もご多分に漏れず喉痛と鼻水がでたので、慌てて葛根湯攻撃をしたら事なきを得ました。ま、誰でもがそう簡単ではないでしょうが、単細胞の私には効いたようです。皆様くれぐれも早めのお手当を。
衆院選で当選した党所属の全議員に、1人あたり3万円相当のカタログギフトを配布した話。なにかと言うと違法性がないで終わりますが、石破さんが10万円の商品券を贈った時は陳謝させられたのに、これはいいわけなのかとも思います。
総額では1千万円相当となるカタログギフトの購入費について、首相は「(自身が代表の)奈良県第2選挙区支部の政治資金からの支出」として違法ではないというのですけれど、私はどうしてもわからないことがあります。
奈良県支部が出したからいいというのであれば、出先として熨斗には 「祝 高市早苗」ではなく「奈良県第二選挙支部 支部長高市早苗」と書くべきではないでしょうか。
少なくとも私は、個人で出す時は「小林幸恵」だけですし、シナリオ・センターから支出する時は「シナリオ・センター 小林幸恵」と熨斗でもお香典でも書いて区別をしていますが。
もっとわからないのは、何故、奈良県支部が当選者みんなにお祝いだすのかなぁって。各支部もだすのかなぁ?(笑)
ま、何を批判されても、数の力ですべてを説き伏せてしまうのでしょうが、片隅でもいいから下々の気持ちも想像して欲しいですよね。
高額な歳費をもらっている国会議員に振舞うなら、その分給付金に回してくれたらと切実に願う下々がいることなど露ほども思っていないのでしょう。自分の周りだけしか見えないのでは困ります。
強い国よりやさしい国がいい。
作家の視点
出身作家の柚木麻子さんが盛岡市で、3月8日の国際女性デーを前に、映画『女性の休日』が問いかける「私たちの働き方と生き方」をテーマに語られました。
映画「女性の休日」は、アイスランドで1975年に起きた女性たちのストライキを追ったドキュメンタリー。
10月24日、女性の約9割が仕事や家事を放棄し、国は機能不全となり、女性が社会に不可欠だということが証明され、アイスランドは1980年女性大統領が誕生し、ジェンダー平等を進める転機となり、ジェンダーギャップ指数は15年1位(2024年)という国になりました。
そのドキュメンタリーをアニメなども加えて描いた映画だそうです。ちなみに日本のジェンダーギャップ指数は118位です。
私は、人としても作家としても柚木さんの視点がとても好きなので、ちょっとご講演でのお話をかいつまんで書かせていただこうと思います。
柚木さんは、アイスランドの「女性の休日」を単純な「美談」と見ず、「今でこそ称賛されるが、当時は多くの人にとって迷惑だったはず。社会を揺さぶる行為は、同時代には反発を生む。その歴史を忘れてはいけない」と、とても冷静な目でご覧になっています。
私が毎日楽しみに読んでいる柚木さんの朝日新聞朝刊の連載小説「あおぞら」は、1950年代、子どもを預けて働く女性への偏見が色濃い時代に、立場の異なる女性たちが協力して保育の場を切り開いたお話しです。
女性たちが保育環境の改善を求めてデモに向かっていく実話が素のようで、柚木さんは『「保育運動も当時は激しい批判にさらされた。登場人物たちと、半世紀前のアイスランドの女性たちが重なる」だから「女性たちの連帯は世の中の役に立つ」というまなざしには、違和感を覚える。たしかに女性たちが連帯して社会を変えたこともある。だからといって「女性たちの力で世の中のあらゆる問題を解決してほしい」と使われてしまうのは嫌だ。社会のシステム自体を変えなくてはいけない問題も多いのに』
いつもなるほどと思うのは、単に女性に頑張れと言うのではないところで、女性の息苦しさは、女性が作ったものではなく、社会の問題だとおっしゃる柚木さんに共感しています。
柚木さんの講演の中で、さすがだと思ったのは、「笑顔や気配りを絶やさず、仕事も家事育児も介護も」という有形無形の圧力に、生きづらさを感じる女性たちは少なくない中、柚木さんは『理想はアイスランドかもしれないけれど、難しいなら、過剰な労働から少しずつ『手抜き』しよう』という提言。
期待に応えようとしないことが、圧力への抵抗につながるといいます。
「嫌だ」という感情に目を向け、「手を抜く」ことを恐れないという静かな抵抗のすすめは、女性たちをどれだけ勇気づけることかと思います。
「自分を追い詰めなくてもいい。嫌だと思うことをやらず、自分に激甘でいい。ずるくてもいい。自分の「ずるさ」を引き受けられる社会は、他者に「こうあるべきだ」と押しつけず、結果として誰もが生きやすくなるのではないか」という視点は、どのご著書にも一貫して籠められているものです。
ご自身は徹底しており、普段は紙皿を使い、偏食の子供に無理に野菜を出さない、米は研がずに炊く、子供にネット動画やテレビを見せてもいい……。それで得た時間を執筆にあてる。「正しいかどうかより、疲れない人生を設計している」と。
この緩さこそが女性の生き方としていい感じな気がします。
世界でベストセラーの「BATTER」はもちろんですが、連載中の「あおぞら」が書籍になった暁には是非とも読んでいただきたいと思います。
創作者一人一人が自分自身の視点、作家性を高めてほしい、そのためにも、様々な人との出会い、本との出会い、大事にしていきたいですね。
過去を見てみると1946年に女性の参政権を得た前後は市川房江さんはじめ多くの女性が声をあげ、行動してきた歴史があります。
戦後初の衆院選で、それまで家父長制下で父や夫に従属を強いられていた女性たちが立候補し、女性は39人が当選しました。
ところが、それから女性の進出が進んだかというとほぼ変わらない。未だに国会議員の女性比率は2割を超えません。
女性の地位は、家庭でも職場でも地域でも低く、立場も弱い。平均賃金は男性の7割と差別的扱い、セクハラやパワハラが絶えません。
しかも、せっかく日本初の女性首相が誕生したにもかかわらず、彼女の伝統的な家族観は、むしろ男女平等を阻害しそうです。男女問わず、対等な人としての生き方ができる社会でありたいです。
明日は、「表参道シナリを日記」をお休みさせていただきます。
ちょっとアートの島「直島」にまでいってきます。よいご報告ができると嬉しいのですが。













