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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

作家の目

鵺が疾る 劇団青年座

表裏一体

シナリオ・センター会長の小林です。週末は暖かくなるという予報なのに、今日はなんと冷たいのでしょう。劇団青年座のお芝居を観に行ってきました。久々の池袋、結構な観光客もおりとても賑わっていました。

青年座さんのお芝居は、「鵺が疾る」、1930年代の植民地主義、帝国主義の時代に暗躍した裏社会の人々描いたお話しで、演出の黒岩亮さんが「まさに今の国際社会の縮図なのです」とおっしゃる意味がわかって、ちょっと薄ら寒い気持ちにもなりました。
私たちは、マスコミから表だけを見せられているのですが(それも本当とは限らないですが)、表があれば裏があるのだと思います。それを実感させられた舞台でした。

政治学者の三浦まり教授が、今回の選挙について
『自民党による「女性ウォッシュ」、あるいは「さなえウォッシュ」だと見ています。
重要な外交課題、特に日中関係などは極めて緊張した状態にあり、経済的には大打撃です。
それを覆い隠すように“ウォッシュ”が行われている。
そもそも彼女の就任自体が、「政治とカネ」の問題から世論の関心を逸らす役割も担っています。
外交や政治資金といった本質的な論点から、「初の女性首相」という話題性で注意をそらす。その役割を期待されている側面は否めないと思います。
ジェンダーや女性性が政治的に利用される構図は、今回に限らず繰り返されてきました。
有権者はそれを読み解く力を持つ必要があるでしょう。(略)
今は支持率が高いから女性であることはプラスに作用していますが、それが下落してきたときには、社会に潜在するミソジニーが顕在化し「女だからダメだ」という攻撃が始まる可能性があります。
今は持ち上げているメディアも簡単に態度を変え“女性カード”そのものを使いにくくする方向に動くでしょう。「やはり男性でなければ」という言説が作られる可能性があります。』
なんだか、それも不愉快ですね。そういうことなのかと思いながら、これもまた裏表ですね。
憲法改正、スパイ法、高額医療費の値上げ、裏金、旧統一教会隠しはゼッタイ許せない、断固反対しますけれど、「だから女性は」といわれるのはそれもイヤ。いや~、困ったもんだ。

過去を知る

劇団青年座のお芝居を観てきました。
「鵺が疾る」、野木萌葱さんの新作戯曲で、1930年代の上海を舞台に、二人の鵺が、裏社会で暗躍する姿を描いています。
登場人物のモデルは、1930年代に実在していた人たちで阿片王と呼ばれ、関東軍の戦費や満州国の財政を支えた但馬覚、太平洋戦争の時に海軍と独占契約を結んで航空機、戦闘機の買い付け、物資調達を行った児玉誉士夫、のちにロッキード事件で起訴されたことは、知っている方も多いかと思います。
私は初めて、1930年代の戦闘機の買い付けとロッキード社の航空機の買い付けが繋がって、なるほどと思ながら史実に基づいたお芝居を楽しみました。
この二人が、中国上海でどう暗躍していたのかというお話しで、興味深く拝見しました。
一番びっくりしたのは、陸軍の依頼で阿片を売買していたということ。お金を作るためにはこんなことまでやっていたのですね。今は、機密費の勝手遣い?
今でもきっとフィクサーという人達が暗躍しているのだと思います。
実際に今旧統一教会の世に出てきた資料にも、日本の政治家を好きに動かすべく力を注いできた旧統一教会の姿でもわかりますね。
物事は表裏一体、相当目を凝らしていかなければとお芝居を観ながら、改めて思いました。
現在と照らし合わせて、ちょっと戦慄が走りました。

今回のお芝居で、唯一気になったのが、登場人物の名前。
作家の野木萌葱さんは、アナグラムでお創りになったとかで、実在の人物とつながりにくかったのが残念です。
たぶん、本名のアナグラムで作られたのは、何かしらの思い入れがあったのだと思うのですが、あまりにかけ離れすぎていて、実在の人物と繋がりにくかったのです。
とはいえ、児玉誉士夫を小島よしおにしたら、ちょっと・・・ですが。(笑)
東京芸術劇場シアターウエストで2/23まで上演しています。
シナリオ・センター事務局でチケット割引もしていますので、ご利用の上、是非ご覧いただけると、裏表を考える機会になるかと思います。

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