はあ?
シナリオ・センター代表の小林です。12月の声を聴くと気持ちがせわしくなります。新しい年に賭ける想いが膨らむからかもしれません。
特に今年は秋に行った創立55周年パーティーの準備で追われて、やるべきことを後回しにしてきたので、バタバタです。
新しい年には、三代目を中心に、新たな形でしっかりと臨みたいと思っています。
新たなお上は、お茶を濁すことも得意らしくて、夫婦同姓の原則を維持しつつ結婚で姓を変えた人の旧姓使用を法制化する方針を固めたそうです。
どうしても選択制夫婦別姓を認めたくないのですかねぇ。
旧姓を使えればいいんじゃないのと思われる方も多いかと思いますが、根本的に違うと私は思っています。
苗字を変える、変えないだけの問題ではなく、女性が人として認められるかどうか、女性に改姓を求めることは見えない差別、どちらかの姓に合わせることは、一方の尊厳やアイデンティティーを脅かされるということなのです。
日本では夫婦が同じ氏を選択することが法律で義務付けられており、この制度を採用しているのは日本だけ。
国連は4度にわたり日本に対して改善するよう勧告をしていますし、カナダや韓国、中国、フランスでは、夫婦別氏が原則。イタリアでは妻が結合氏を用いることが一般的とされているそうです。
お上は、明治以来の古い戸籍法のままで、大日本帝国憲法を復活させたいと思っているようにしか見えません。大丈夫か、日本?
山田太一さん
横浜の放送ライブラリーで山田太一さんの上映展示会が12月12日から2月11日迄行われます。
「特別企画 山田太一上映展示会~名もなき魂を見つめて~」
名脚本家山田太一さんが亡くなられて2年も経つのだそうです。
私の中では、山田太一さんの作品は生きていて、決して古くもならず、消えてしまうこともありません。
今回の特別展は、「山田太一のバトンを繋ぐ会」が共催されています。
この会は、山田太一さんの次女である長谷川佐江子さんと、テレビマンユニオンの合津直枝さんを中心に設立され、テレビドラマが「放送すれば終わり」と思われていた時代に、テレビドラマ界を牽引した山田太一さんの作品と資料を次世代に役立てたいという思いを込めて山田太一さんの遺された膨大な資料をデジタルアーカイブ化し、後世の放送文化の向上に寄与することを目的に設立されたそうです。
素晴らしいことですね。
遺すということはとても大事なことで、これから脚本家をめざす方々にとっても大きな糧となります。
特別企画では、生い立ちから始まって、作品紹介(テレビドラマ)、映画・舞台・小説・エッセイ、名セリフ、名言、直筆原稿、往復書簡などのほかに書斎や書庫、愛用品もが展示されるそうです。
上映プログラムは、多岐にわたっていて5つのカテゴリーに分けられています。
「男たちの旅路」などの「A 年長者と若者・若もの群像」、「岸辺のアルバムなどの「B 家族・夫婦他」、「獅子の時代」などの「C 明治維新戦争他」「ながらえば」等の「D夫婦、新たな出会い」、「日本の面影」などの「E 小泉八雲、放送業界、東日本大震災」。
このほかにも山田太一作品は放送ライブラリーで見られるそうです。
2ケ月に渡っての展示会ですから、ご都合の良い時に足を運んでみてはいかがでしょう。
山田太一さんの市井の「名もなき人々」の日常を見つめ続けた作品は、大上段に構えるのではなく、人々の営みの些細なところへ目を向けることができることの大切さを教えてくれます。
そして、その視点はドラマを描くことで生まれてくるものだと。














