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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

がんばろ!

ブックファーストでの対談 土橋章宏氏と新井一樹

自然

シナリオ・センター代表の小林です。紅葉の便りが蓼科の友だちからきました。紅葉はとても見事で、八ヶ岳は冠雪したそうです。
紅葉だよりは嬉しいのですが、熊は大丈夫なのかぁと心配になります。

10年近く前、北海道へ旅行した時、ホテルへ向かう途中、レンタカーに急に鹿がぶつかっていました。
未だにフロントガラスの前のびっくりした鹿の顔が忘れられないほどの衝撃的出来事でした。
どう対処していいのかわからず、とりあえずそのままホテルへ行って事情を話し、警察にお願いしました。
様子を見に行った警察の方が「車から降りなかったのは賢明でした。鹿が熊に追われたため車にぶつかったんですよ」と。
熊のニュースを見るたびに、あの時のことを思い出し「私たちもやばかったんだね」と連れ合いと言い合っています。

熊だけでなく猿とか鹿とか今まで共存してきたはずの動物たちの行動の変化は、気候変動だけではなく、文明の名のもとに自然を破壊してきたせいでしょうか。
クマに襲われた方は本当にお気の毒ですが、ここで何とか熊の行動を止めるためには、対処療法だけでなく、根本的なことから考えなくてはいけないと思うのです。
今までは自然界と人間界の境界線があったような気がするのですが、目先の利益だけ、人間のことだけしか考えないという傲慢な私たちの生き方が、自然界の破壊、気候の破壊を招いたのではないでしょうか。
今こそ、天からの警告として、改めるべきところは改めていかなくてはと思います。
私は東京の人間なので、目の当たりことでいうと、神宮の杜を壊してまで、超高層ビルは必要ないといつも思ってしまいます。

土橋流

昨日、ブックファーストで出身ライターの土橋章宏さんと新井一樹の対談があり、土橋ファンの私としては、是非聞きたいと思い、新宿のブックファーストへ出向きました。
私が土橋さんを大好きなのは、どんなに売れっ子になっても、シナリオ・センターに在籍していた時と同じように、色々なことに興味を持って学ぶことを止めない方だからです。
そして、常に他人の声を聴かれる方なのです。
対談では、土橋さんの物語のつくり方についてお話しを伺いました。
シナリオ・センターでは作家集団で、デビューしてからもしばらく在籍ライターでいらっしゃいました。
それはゼミ仲間から、自分の創作への意見を聞きたかったからです。
「自分だけが面白いのではなく、みんなが面白いかどうかを考える」ためで、第三者からの客観的な意見や感想が大切だと。
人に見せない人はダメ、直すことによって完成に近づいていく、恥をかく練習をいっぱいすること、自分で書いたものを俯瞰でみることが大切で2メートル後ろに立ってみるという意識をもっていらっしゃるそうです。
そして、何よりも数を書くこと。
でも、ただ書くのではなく、きちっと型を知って基本を繰り返す・・・それを続けて行くと自由自在になる。
テーマづくりは、常に社会に対する義憤が大事で、言いたいことがあるか、書きたいことがあるか、自分の考えを持っていないと他人には受け入れられにくい。
色々お話ししてくださいました。
土橋流の小説の書き方は、シナリオを書いてから小説にするとのこと。
そうすると、セリフが際立ち、絵が(映像)浮かびやすくなるからです。
なるほどなぁと思いました。
これはシナリオライターの強みですね。
最後に、創作者として、日々を楽しく過ごすこととエールを。

実はもっとたくさんいいことを仰っていらしたので、書こうと思ったのですがすが、ちょっとさわりだけ。
やっぱり貪欲に自分で学びにいかないと、土橋さんの様な力はつかないと思ったからです。
ご自分の目で耳で足で、そこからが始まりではないでしょうか。

 

 

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