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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

折々のことば

出身ライターのことば武田雄樹

クマ、くま、熊

シナリオ・センター代表の小林です。ひどく肌寒い表参道です。雨も降り始めました。日の落ちるのが早いですね。
今日、外苑前の銀杏並木を通ったら、もう色づいていてびっくり。ここのところ、11月末にならなければ色づかなかったのに・・・。
この急激の寒暖の差が色づかせたのでしょうか。綺麗な黄金色に輝いていました。

毎日、熊のニュースが出ないことはありません。
熊が山から下りて来て、人間の生活を脅かすようになってしまいました。
クマに襲われた際は、まずクマ撃退スプレーを顔に向けて噴射し、それができない場合はうつ伏せになって頭部や顔面、首の後ろを両腕で守る防御姿勢をとることが重要とか言われますが、怖すぎて無理な気がします。
そろそろ冬眠してくれるものだと思っていたら、「ずっとエサを食べ続けていることで、冬眠という形にならず、動物園の飼育しているクマのように起きていることも考えられるかもしれない」と動物園の飼育員のお話を聴いて、お腹いっぱい食べるのは冬眠するためかと思っていた私はちょっと驚きました。
熊の冬眠は、食料不足と寒さから身を守るための適応行動なのだそうで、秋に脂肪を蓄え、体温や心拍数、呼吸数を大幅に低下させてエネルギー消費を最小限に抑えるのだそうです。
毎日町でご飯を食べられたら冬眠しないということ?
お上も対策に乗り出したようですが、言うことを聴いてくれるのでしょうか。
動物とも共存共栄してきたはずなのに、人間だけでなく生きとし生きるものはすべて大きな変化を生み出しているようです。

 

いつか無重力の宙で

気候の変化が生態の変化をもたらし、色々と変わっていってしまいます。
変化が活きるのはドラマの中だけでいいかもと思ってしまいます。

「ドラマとは変化である」は新井一の名言ですが、今朝の朝日新聞「折々のことば」、哲学者の鷲田清一さんが、心に刺さる言葉を選んでくださっていて、毎朝楽しみに読んでいます。
今朝の折々のことばは、
「自分を縛るなんてないはずなのに、なんで飛べないんだろうなぁって」
なんと出身ライター武田雄樹さんの描かれた連続ドラマ「いつか無重力の宙で」(NHK)の中のセリフです。
私も、「いつか無重力の宙で」は、毎晩楽しみに拝見していたので、このセリフが選ばれたことがとても嬉しかったです。
「いつか無重力の宙で」は、高校時代天文部で仲良しだった30代の4人の女性たちが、再び出会って、人工衛星を打ち上げる武田さんのオリジナル作品です。
さりげないセリフの掛け合いがとてもうまい。
これは、もちろんキャラクターがしっかりとできているからなのですね。
4
人ひとりひとりのキャラクターができ上がっているので、高校時代の4人を違う俳優さんがやっても、全く違和感がない。どの人物もどのセリフもイキイキとしているのです。
この「夜ドラ」は毎月曜日から木曜日までの15分ドラマ832話です。
昨日最終回だったのですが、これがまた感動的。志半ばでがんで亡くなった4人のひとり「ひかり」の言葉が宇宙から聞こえてくる・・・そして1歩踏み出す仲間たち。

武田さんは、前作の「高速を降りたら」(NHK)でも「クラスメイトの女子、全員好きでした」(読売テレビ)でも、会話がとても弾んでいてうまいなぁと思っていましたが、ちゃんとこのキャラクターだから、こう言う、こうするとセリフには出せないキャラクターの創り込みが名人芸。
これからも、心に響くドラマを書いてくださることでしょう。期待していいます。

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