人間性
シナリオ・センター代表の小林です。今日は155期シナリオ作家養成講座の直前説明会です。
9月においでにいただけなかった方や、新たにおいでくださる方などがいらしてくださいます。ちょっと涼しくなったので、創作するにはもってこいの季節です。楽しんでいただければと思います。
総裁選が明日行われます。なんだかんだといって、なにをしても社会状況は変わらず、ただ無駄な騒ぎをしているようにしか見えないことに悲しさを覚えます。
前にもお話ししましたが、子ども食堂の名づけ親の近藤さんが、子ども食堂から一線を引くと、過日宣言されました。
いまや子ども食堂は、全国1万カ所にも及びます。
総裁候補になった途端、見学に来て「安心できるすてきな居場所ですね」とか「美味しいですね」とほざく人たちに行政の長になって欲しくはありません。
子ども食堂やフードバンク、炊き出しなどは行政の仕事で民間ボランティアが主体にやる仕事ではないのです。
行政が何もやらないから、やるしかない。
目の前でお腹を減らしている子どもや一人ぼっちの子ども、お年寄りをほってはおけないからです。
行政を司る方々が、上から目線ではなく、きちんと世の中を見る目を持たなくてはダメなのです。
1万カ所も子ども食堂があることを恥じいる人であって欲しいと思います。上に立つ人には人間性を問いたいと思います。
近藤さんは「お隣さん同士がもう少し気を遣いあって、多く作りすぎた煮物や頂き物の野菜を届けるとか。少しの間子どもを預かるとか。それが、ボランティアとしての範囲でできる地域力だと思います。」とおっしゃっていて、まさにと私も思います。
戦時中の行き過ぎた隣組はいやだけど、隣に住んでいる人が何者かもわからない昨今の社会は歪んでいると思います。
新井一賞に投票を
「20枚シナリオ新井一賞」のシナリオ・センター賞の投票はお済みですか。
月刊シナリオ教室10月号にノミネート作品10編が記載されており、そこから投票ができるQRコードもついています。
もうひとつ、今回の目玉はシナリオ・センターYouTubeでご覧いただけます。こちらは作者が朗読をしていますので、ゼミナール感覚を楽しめます。
私も10編を読ませていただきましたが、どの作品もとても魅力的でした。
さすが844編から選ばれた10編という感じです。
20枚シナリオには選考基準があります。1番はショートストーリーではないこと。
まあ、ショートストーリーになってしまうのはわからなくはありません。
オチはつけたくなるものです。その方がわかりやすいし、気持ちがいい。
もう一つはキャラクターです。
選考する時、課題はもちろんですが、大きくはショートストーリーではなくキャラクターがしっかり描けているかを見ます。
そして、20枚シナリオの目的は、なんでしたでしょうか?魅力的なシーンを描くための勉強方法でしたよね。
キャラクタ―を活かした「みたーい」というシーンを描いてください。
今は、シナリオを読んでもらってから役者さんが出演を決めるということは少なくなってきているようですが、その昔は、当たり前でした。
主要な役ではなくても、たった1シーンなのだけれど、魅力的な役だと思って役者さんがOKすることは多々ありました。役者さんが「出たーい」という魅力的なシーンを作る、それほどシーンは大事なのです。
シナリオ・センター賞を選んでいただく時も、そんなことを留意して読んでみると見え方も違ってくるかと思います。
この先の展開が期待できる、もっとみたーいと思った作品を選んでください。
描くだけでなく、他人の作品を読むのも勉強です。