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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

自分の頭

45周年パーティーで傘寿のお祝いのジェームス三木さん

怪しい

シナリオ・センター代表の小林です。今日は怪しい気候の表参道ですが、なにもかもどこもかしこも怪しいこと以外は、ありえない感じで、ため息しか出ない毎日です。
総裁選にしても、1年前の再放送を見ているような感じで、まったく新味も期待も湧かないし、誰がどういったって、口先ばっかりでいい方向へ進んだことないし、だから、弱者にばかり当たる社会になって、人間がどんどん悪くなっている気がするし・・・。
一つでも「ほぉ~」と思えることがあれば嬉しいけれど、なかなか探せない。

ガザやウクライナやアフガニスタンや世界から比べたら、日本は平和で幸せだよというけれど、それも決していつまで続くかの保証はない。
確かに私は爆撃も受けていないし、飢餓状態でもないし、ありがたいことだと、幸せなのだと思いますが・・・。
でもね、ちょっと気を許したら、日本も戦後ではなくなる可能性はとても大きくあるのです。
だからこそ、自分の頭で考え、自分の心で想い、自分の言葉で伝える力を持ちましょう。
毎回毎回繰り返し、申し上げていてもなかなか世の中は変わりません。
でも、言い続けていくしかない、諦めてはいけないって、坂本龍一さんも言っていましたもの。ずーっと言い続けていきます、私は。

ジェームス三木さんの遺言

ドラマ誌10月号は、ジェームス三木さん追悼特集です。
ジェームス三木さんは、戦争に対してへの思い入れはとてもお強い方で「九条の会」でもいらっしゃました。
そこはとても新井一と似ていて、戦争経験者であるから言える言葉をいくつも重ねてきてくださいました。

10年前、戦後70年談話でおっしゃったことが、ドラマ誌に載っていました。
「若者たちへ遺言しておく。戦争を起こすのは国家ではない。国家に成りすました『時の政府』である。
権力を維持するために、国民に被害者意識を植え付け、マインドコントロールして外敵を作る。場合によっては国民に銃口を向ける。
もうひとつ、戦争の本当の意味は、大量に人を殺すことである。武器は人を殺す道具であり、軍事演習は人を殺す訓練である。(中略)
はっきりいっておくが、核兵器を廃絶できない人類は、やがて滅亡する。
国家間の戦争なんか、やれるはずがないのに、軍事力を強化して何の意味がある。この国の存続を望むなら「永世中立」を宣言すること。
人類の歴史をつなぎたければ、国境も国籍もなくし、世界を一つの憲法、一つの通貨で結ぶこと。
若者よ、頑張ってください。」

武器を大量に買う日本、核廃絶運動を無視する日本、外国人を排斥しようとする日本、弱者を抹殺しようとする日本、権力にしがみつく政治屋たちしかいない日本・・・決して他人事ではなのです。
ジェームス三木さんは、ライターの資質として、「常に疑え」とおっしゃっています。
ものを描く人間だけではなく、「物事を見る目」「人を見る目」「社会を見る目」をきちんと持てるよう努力しましょう。
「あんぱん」ではありませんが「逆転しない正義」を生み出すためにも。

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