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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

考える角度

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新井一語録

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シナリオ・センター代表の小林です。今日も暑い表参道ですが、関東・甲信、北陸・東北南部が梅雨明けになりました。
もうすっかり真夏だと思っていたのですが、これからが夏本番とは・・・やれやれ、どこまで続く真夏日ぞ。

日曜日はいよいよ選挙投票日です。暑くても面倒でも、投票に行きましょう。
「どうせ何も変わらない」というのが投票をしない方の常套句ですが、今回は、だいぶ変わりそうです。
SNSの情報だけをうのみにせず、多角的に色々な情報を読みとって、自分の考えで決めて投票に行きましょう。
自分がどういう社会にしたいのか、考えることが大事です。
考えないでいると、今の世界情勢を見ていると、いつなんどき若い人は皆戦地に追いやられるかもしれません。他人事ではないのです。
核武装をしようという候補者などもいて、世界中がそんな風に考えたら、映画「渚にて」なるのではと・・・怖い時代です。
この映画は、1959年製作ですが、是非見て欲しい映画です。DVDでていますし、U―NEXTでも見られます。
誰もが唯一の被爆国である日本、広島・長崎へ想いを馳せることは、人として必要なことだと思っています。

8月は戦争のことを思い出し、二度と起こらないようにすることを誓う月でもあります。
小説家の浅田次郎さんは、戦争に関わるお話をいくつも書かれていますが、私が一番心に残っているのは「終わらざる夏」です。そこには、戦地に招集される人も、亡くなった人も、すべて数の一つとしてしかお上は考えていないことが描かれています。
一人ひとりに家族があり、友人がおり、生活を営んでいることを全く考えずに、数の一つという存在としか。
こちらも是非読んでみて欲しいです。

向田邦子賞

おめでとうございます。
出身ライターの兵頭るりさんが、向田邦子賞を受賞されました。
向田邦子賞は、出身ライターでは、岡田惠和さん、森下佳子さん、橋部敦子さんも受賞されていらっしゃいますが、兵頭さんが一番お若い受賞者だと思います。

授賞理由として「作家性とは角度のことである。兵頭るりさんの持つ角度で丁寧に描きこまれた日常は、今まで与えられなかった光を放ちます。
ドラマであまりとりあげられることのない、穏やかでささやかな登場人物たちの人生を知ることができる。
一見小さな作品に見えるかもしれないが、そこには作家の大きな意志と決意を感じる。向田賞に値する脚本である」

最初は、シナリオライターに成ろうということでなく習い事のつもりで通っていらした兵頭さんが、脚本で表現する楽しさを知って藝大の大学院までいき、プロの脚本家となられ、向田邦子賞を受賞された、すごいことですね。
月刊シナリオ教室2025年2月号に、受賞への決め手ともなったドラマ「マイダイアリー」を書かれた時のインタビューが載っています。ドラマ誌8月号には向田邦子賞受賞インタビューも。

その中で、日常の話しをあれだけ魅力的に描けたのはキャラクターづくりをしっかりされているからとおっしゃっています。「マイダイアリー」は5人の大学生のお話しですが、人物設定だけで50ページも書かれているそうです。
兵頭さんは「セリフを考えるということは、やっぱりキャラクターを考えるということだと思うので、最初にキャラクターをどれだけ考えられるかというのはすごい大事なことだと思います」と。
物語を書こうと思うと、どうしてもストーリーばかりを考えますが、物語は登場人物が動かしていくものです。
登場人物のキャラクターがいかに大事か、兵頭さんのお話しでよくわかります。

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