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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

人間を描く

153期修了式 

他人

シナリオ・センター代表の小林です。徳島と高知に最大級の大雨とか、毎日ドキドキします。人間を襲う熊があちらこちらの出没というのも怖いです。
気候も熊もある意味、人間が壊してしまったような気がします。森を壊すことは気候変動にも動物体系にも関わっています。
選挙演説を聞くたびに、人間の業の深さを感じてしまいます。
すべてがうまくいくことなどはないですが、大きく考えるとものごとのすべての原因は愚かな私たち人間に繋がってくるのではないでしょうか。
なぜ、動物はおろか人間すら大事にできないのか、心が痛みます。

内閣支持率が20.8%と発足後最低の支持率なのだそうです。
日曜日は始まったばかりの7月期ドラマもみんなお休みで選挙速報となります。
支持率とどう影響するのかわかりませんが、何をどう転んでも納得いくような政治にはならないのではないかと危惧しています。
「核武装がもっとも安上がりで最も安全を強化する策」だと豪語する日本人ファースト候補者に、広島・長崎の方はもちろん、日本人だけでなく世界中の人が人としてどうなのかと思うでしょう。

日本ペンクラブが緊急声明を出しました。
「少しずつでも成熟し前進してきた民主主義社会が、一部の政治家による一時の歓心を買うための『デマ』や『差別的発言』によって、後退し崩壊していくことを私たちは決して許しません。」
「民主義社会を守るため、有権者は今一度立ち止まり、自身の1票を大切の行使することを願います。」と呼びかけています。
創作する人は、演劇人などもそうですがこうしたことに反応が早いです。
常にものを考え、見聞きすることはとても大事なことだとしみじみ思います。

シナリオの醍醐味

153期シナリオ作家養成講座の修了式です。今期の受講生の方は熱心で宿題もよく出されて皆勤賞も多いです。このまま、描き続けて欲しいです。
昼の部では「描け!」と東山アキコさん張りに喝を入れさせていただきました。

シナリオは単体では存在しません。もちろんシナリオ本もありますが、シナリオは映像にするためのものですから、映像になって初めて作品と呼べるのではないでしょうか。
ある冊子で、大石静さんがこんなことを仰っていました。
「ドラマ作りは監督とプロデューサー、そして脚本家による打ち合わせから始まります。
共にその作品の目指すテーマを考え、そのドラマの芯となる哲学を定めるのです。
そこから私が脚本を書き始めるわけですが、面白い物語をセリフで紡ぐのは小説と違った難しさがありますね。
そして、書きあがった脚本をもとに、大道具や美術、衣装に照明などなど、大勢のスタッフが動き出します。
大河ドラマのときには約150人、今回のドラマでも80人くらいの方が、私の脚本を今か今かと待っているのです。
照明さんのセンスでそのシーンが素晴らしいものになることがあるし、大道具の方が見事なセットを創って下されば物語の説得力が違います。ひとり一人の才能がドラマを支えています。
皆に存分に力を発揮してもらうために、少しでも早く、ちょっとでも面白いものにしようと睡眠時間を削って頑張る。
そして今も、最初に脚本を提出する時は心配でドキドキします。新人だった頃と何も変わっていないんです」
たくさんの人とともに作る、脚本家の醍醐味です。なんとすてきな商売なのでしょう。
大石静さんの「幸せな結婚」(テレ朝)今日から始まります。

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