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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

魅せる

小説「碁盤斬り」

不安

シナリオ・センター代表の小林です。今日も又どこもかしこも暑い日が始まっています。
トカラ列島は1000回以上もの地震が続いています。鹿児島の新燃岳も噴火が続き、鹿児島空港は欠航が相次いでいるとか。
そんな中、7月5日に大地震だか津波だかが起こるという予言(?)になんと気象庁が記者会見を開き「現在の科学的知見では、日時と場所、大きさを特定して地震を予知することは不可能」「そのような予知の情報はデマと考えられるので心配する必要はない」と日本での大災害について否定しています。
科学的に根拠がなく、日にちを限定できるようなことはありえないと言われますが、その通りで、それであれば、東北も熊本の方も能登の方もあそこまで悲惨な状態を防げましたよね。
とはいえ、自然のやることはどうなるかわからないので、災害の準備は常に怠ってはいけないのだと思います。
今回は、香港や台湾などの方々がとても恐れていて、香港の航空会社も日本への旅行客減少を織り込み、航空便の減便を実施する事態に発展するなど日本経済にも影響を及ぼしているようです。
もしそんな事態が起きたら、参政党みたいな方が、外国人を排除して、避難所に入れないとか支援物資をあげないとかやりそうなので、外国からの観光客の安全のためにはいいのかもしれませんが。情けないことです。
実際、誰でも明日のことはわかりません。それを心配しても始まらないので、明日あることを信じて、日々を充実して過ごすようにしたいです。

海外進出

映画「国宝」は、大人気を博し、興行収入も50億を超えたとか。カンヌでの上映で箔もついたこともあるのか、アジア、欧州での配給が決まったそうです。
昨日、日本は、国が映画の海外進出などに動きが悪すぎという話を書きましたが、やはり「国宝」も制作側が、綿密な戦略を立てていたそうです。

出身ライターの加藤正人さん脚本の映画「碁盤斬り」も、3月にフランス全土220スクリーンで公開され、5日間の動員が4万2062人、興行収入37万0960ドル(33万9239ユーロ)の大ヒットとなりました。
映画祭「RED LINE INTERNATIONAL FILM FESTIVAL」ではコンペティション部門最優秀長編作品賞を受賞されました。
もちろん、売るための戦略は綿密に立てなければいけないでしょう。
とはいえ、映画そのものの良さが一番だと思います。
「碁盤斬り」は、囲碁の世界が中心で、殺陣もありますが、「国宝」ほどの華やかさはない時代劇です。
それでも、落語の話にプラスして、男の生きざまと復讐が描かれ、フランスでは観客はスタンディングオーベーション、大ヒットとなりました。
それは主人公のキャラクター、生き方の見事さを描き切ったからだと思います。

「国宝」は、歌舞伎の世界での二人の友情を描いています。
吉田修一さんの原作は上下巻の長編。脚本の奥寺さんは、李監督は、二人の友情と確執に絞って描いていました。
原作を読んだ者からすると、もの足りなさはありますが、シナリオも演出も役者さんたちの力も3時間を飽きさず見せる手腕は、世界を魅了することと思います。
それにしても、吉沢悠さん、横浜流星さん、その子供時代をやっている子役の二人もめちゃくちゃすごいです。歌舞伎好きの私は彼らの迫力に魅了されました。
1年半くらいの稽古であそこまでやってのけるのか、歌舞伎の若手の方だってびっくりされているのではないでしょうか。
もしかしたらいい刺激になったかもしれませんね。

映画やドラマは、どんどん国がバックアップしていけば産業として絶対に儲かるはず、もっと真剣に力を入れてくれることを望みます。
アニメのことを考えれば及び腰でなくてもやれそうなもんですが、政治屋は文化芸術に疎いからなぁ。
韓国、中国は、世界を見据えて映画を作っていますよ、日本も見習いましょう。

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