真似から
シナリオ・センター代表の小林です。猛暑という言葉しか出ない毎日に辟易しています。
鹿児島十島村の6月中旬からの毎日起きている地震は大丈夫なのでしょうか。
今日も震度5の地震があり、子どもたちがヘルメットをかぶりながら授業を受けている姿を見て、早く収まってくれることを祈るばかりです。
お上が防災庁を2026年に創るそうです。
災害大国日本とわかっていながら、今までその場しのぎばっかりだったことの方が情けないことなので、とても大事なことだと思うのですが、そこがまたただの利権の巣にならないように、本当に災害と向きあってほしい。
私は、日本と同じ地震国のイタリアを、ぐちゃぐちゃ思わずにまるまる見習えば、コピーすればいいと思うのです。
イタリアは、過去の児地震の時に、統率がとれず混乱したことを教訓にして、首相に直結し強い権限を持ち、各省庁の調整をする市民保護局を設立、自治体任せだった避難所も、同局が統括して運営するようになったそうです。ボランティアとも緊密に連携して総勢約300万人。訓練も共に行い、いざというときには協力しあって救援にあたる。
しかもボランティアが出動すると、お勤めの方は、企業は有給休暇扱いにしなければならず、自営業の場合は税控除がある。
避難所設備も非常に高くて、寝るのは家族か知り合いごとのテント内のベッド。温かいシャワーとトイレがあり、キッチンカーでつくった温かい食事が出る。
災害が起きた時には、全国一律で水準の高い避難所運営ができるよう、各地に備蓄庫が整備されているからなのですね。
日本では、能登地震もいまだに動きが止まっているし、避難所もいまだに体育館で、段ボール敷きにみんなで狭いところに身を寄せて、お水におにぎり、菓子パンでした。
イタリアの真似をすればいいじゃないですか。
この国は、子ども家庭庁を見ればわかるように、ただムダ金ばかり使って、掛け声ばかりで、何の役にも立たない。
歴史を改竄するだけで、過去から何ひとつ学ぼうともしないお上たちですから、なけなしの頭で余計なことを考えなくていいから、イタリアのコピーをしっかりしてください。
韓国式ストーリーのつくりかた
「韓国式ストーリーのつくりかた」(日経BP)という本をいただきました。
韓国式ですから、もちろん韓国の脚本家であり、ドラマプロデューサー、脚本講師のパク・ソンスさんの執筆です。
ご存じのように、韓国ドラマ、韓国映画は、世界を席巻しています。学ばねばなりませんね。
もう30年以上前になるでしょうか。
新井一が存命の時に、韓国シナリオ協会の副会長で日本でいう文化勲章を受賞された崔仁樹さんが、わざわざシナリオ・センターを訪れて、「シナリオの基礎技術」へ教えを乞われ、毎年新井からレクチャーを受けられていました。
その頃と今の韓国映画・ドラマ界は雲泥の差。
今の韓国ドラマも映画も日本とは比べものにならないほど成長され、国の事情もあるかと思いますが、すっかり日本を追い抜いてしまいました。
韓国は、エンタテイメントを世界発信する国策をとっているそうです。
ドラマや、映画だけでなく、K-POPなども世界へ発信する、世界へ目を向けて、ターゲットにして創っているのです。
日本は、エンタテイメントは国の宝だと言いながら、まあ、国が絡んだものはなんでもそうですが、口だけです。
日本のドラマも映画も、世界発信を目指せばいい、エンタテイメント産業として国が力を入れればいいと思うのですが。ま、・・・・・・・・。
「韓国式ストーリーのつくりかた」は、「シナリオ基礎技術」や「シナリオ・センター式物語のつくりかた」と基本の内容は変わりません。
一番大事なのはキャラクター、アンチテーゼから入れとか、全く同じですが、「ストーリーよりもまずキャラクター」ということで、「性格を6つ考える」「1話に9つの刺激ポイントを入れる」「エンディングには灯台を忘れずに」とか、面白いわかりやすい言いまわしで書かれているのでとても読みやすいです。
「利泰院クラス」や「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」など韓国のヒットドラマを例にとっているので、なるほどと思いながら読み進めていけます。
結局、つまるところ、魅力的なドラマを作る方法はどこも一緒なのです。
魅力的なドラマを作るには、キャラクター。
脚本の大切なところはみんな同じです。