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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

創作の力

ファミリー・クリエイティブ・フェス

ドラマの力

シナリオ・センター代表の小林です。先日Theミソ帳倶楽部で2回にわたって様々なジャンルをどう描きこなしていくかのお話しをしてくださった出身ライター坂口理子さんのお芝居「おシャシャのシャン!」を観にいきました。

再演の上、雨にもかかわらず満員御礼。やはり面白いお芝居はわかるんですね。
このお芝居は村歌舞伎の主役がぎっくり腰になり、本物の歌舞伎俳優を代役に頼むところから織りなすてんやわんやなのですが、そこに250年以上伝わる村歌舞伎に戦争という悲しい過去を重ねて、歌舞伎の面白さだけでなく、戦争のむごさ、村人たちの伝統を守る姿が、見事に浮かび上がり、涙したり大笑いしたりと賑やかで楽しい芝居になっていました。
私は大鹿歌舞伎をこの5月に実際に観てきたし、お芝居も2回目なので、もしかしたら他の方よりも数倍楽しませていただいたかもです。(笑)

このお芝居もそうですけれど、さりげなく戦争のむごさを描くことができるお芝居やドラマの力って、とても大事だと思います。
今日の朝ドラ「あんぱん」は、12月8日開戦の大本営発表から始まっていました。
SNSで、愛国者になってしまったのぶの評判が悪くなり(主人公なのに)、婚約者を戦争で亡くした妹の戦争に懐疑的な姿、発言に評判が高くなっているという話しを聞くとまざまざとドラマの力のすごさを感じます。
「あんぱん」の脚本を手がける中園ミホさんは、常に反戦の士であるやなせたかしさんの想いを届けるために戦争をしっかりと描くとお話ししていました。
ドラマの力は、世の中を動かす力を持っていると思います。
それだけに創作する者は、生半可な知識で安易に描くのではなく、世の中の情勢や歴史などをきちっと学んだ上で、ご自分の想いや考えを表現していかなくてはならないのではないでしょうか。

子どもとクリエイターになる場所

今週の土曜日・日曜日「ファミリー・クリエイティブ・フェス」が行われます。
6月7・8日 10:00~17:00 会場:LIFORK原宿 入場料無料・イベント代1000円。
この催しはショートフィルムをきっかけに子どもたちのクリエイティブな発想が形になる体験をしてもらいたいというもの。
子どもやファミリーに好評な世界各国から集まる良質な子供向けショートフィルムや、色とりどりのアニメーションは子どもの心に響くことでしょう。
「つくる」「伝える」にこだわったイベントなのだそうです。

今回は主催者のショートショートフィルムフェスティバルからのご依頼で、シナリオ・センターもイベントを行います。
7・8日の両日「キッズシナリオ~映画の登場人物を使ってお話を作ってみよう~」
主人公の性格や好みなどキャラクターを想像して、物語を作っていきます。
キッズシナリオを開催するたびに驚かされるのは子どもたちの発想力。大人では生み出せない発想に子どもは侮れないとびっくりさせられます。
このコーナーでは、どうすれば魅力的な物語が作れるかをアドバイスしながら進めていくので、物語づくりが好きな子はもちろん初めての子どもも楽しく作れます。
小学校1年生でも大丈夫。
シナリオ作りの魅力は、それぞれのキャラクターの立場になってセリフやト書を描くことです。
普段は一方的に自分の想いをぶつけることが多い子どもも、シナリオを描くことで、自分とは異なる相手の性格を知り、気持ちを考えることができるようになるのです。

是非ともお子様と一緒に物語づくりを楽しんでください。きっとより一層素敵な親子関係が育まれますよ。
世界情勢を見ていると暗澹たる思いになりますが、子どもたちの未来が輝かしいものであるように、大人もしっかりと考え、自分の想いを表現して、声を出していきましょう。

過去記事一覧

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