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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

伝統と新作

大鹿歌舞伎

おシャシャのシャン!

シナリオ・センター代表の小林です。シナリオ・センターは、4月27日から今日までというなが~いゴールデンウイークをいただきました。
皆さんは、どのようにお過ごしでしたか。

私は、初めてゴールデンウイークに遠出をしました。
出身ライター坂口理子さんの「おシャシャのシャン!」の舞台になった大鹿村歌舞伎を観に行ってきました。
坂口さんはこの大鹿村歌舞伎を題材にした「おシャシャのシャン!」で第31回創作ドラマ大賞(08)を受賞され、これをきっかけに今や売れっ子の脚本家になりました。
大鹿村歌舞伎と彼女とは切っても切れない縁で、だるま座さんで「おシャシャのシャン!」を舞台化した時も、村挙げて応援をしてくださったほどです。

今回、5月3日の大鹿村歌舞伎の上演に合わせて、4日に「おシャシャのシャン!」のお芝居も大鹿村でやることになり、馳せ参じたわけです。
言いにくいことですが、大鹿村は、長野の山間の村、どこから行っても交通の便が良くなく、車でないとなかなか動きにくいところです(汗)
私は蓼科からくねくねと山道、長いトンネルを通って2時間半、まだかまだかと思いながら「大鹿村歌舞伎」の幟を見つけた時は、心底ホッとしたほど(笑)
遠かった・・・でも、でも、遠かろうが大変だろうが、ゼッタイに見るべき、一瞬で大変さを忘れさせてくれる素晴らしい経験でした。
坂口さんがずーっとのめり込んでいる気持ちがすご―くよくわかりました。

大磧神社の境内で行われるこの歌舞伎は、大鹿村に300年以上伝承される地芝居で国重要無形民俗文化財です。
今回の演目は「傾城阿波乃鳴門 巡礼歌の段」と「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段」の2題。
で、何が素晴らしいかって、舞台と観客の一体感。
村人が演者ですから、裾回しだとか細かい所作はいまいちのところはあるのですが、役者から太夫、下座、黒子、裏方まで全て村民が手掛ける舞台。
熱い、役者も裏方も熱意がすごい、あの歌舞伎のセリフをきちんといって、見得を切る。子どもたちも大熱演。
だから、掛け声もさることながら、おひねりがバンバン飛ぶんです。
あちらこちらからバンバンビシビシ飛ばすので、舞台まで届かないおひねりが、前方の観客にやたらとぶつかったりします。前に座っていた私も何個もぶつけられたけれど、それを拾って、さも自分のおひねりのように舞台に投げちゃいました。 あ、もちろん自分でも作りましたよ(笑)
掛け声も大向こう張りに、観客も一体となって会場を盛り上げています。
この日の観客は、県内外か約800人もの人だったそうです。
神社境内にゴザを敷き、観客はお弁当を食べながら屋外の開放された空間で芝居を楽しむ、こんな経験はなかなかできるもんじゃありません。 お弁当も村で作っているのですが、これがびっくりするほど美味しくて、東京まで配達して欲しいくらい。
次の日の「おシャシャのシャン!」公演、こちらも大盛況で満員御礼でした。

5月17日のTheミソ帳倶楽部には、坂口理子さんと「おシャシャのシャン!」の公演をされている劇団だるま座さんの剣持さんがおいでになり、お話しをしてくださいます。
坂口理子さんは、舞台も書かれますが、テレビドラマ、映画、ミュージカル、アイスショーと、まあ、驚くほどマルチに脚本を書かれています。
そんなマルチに活躍できる秘訣を是非お聞きしてみましょう。
坂口理子さんの「おシャシャのシャン!」は東京下北沢駅前劇場で5/28~6/4まで公演。6/9~30からは東京建物Brilliaホールで「ミュージカル梨泰院クラス」で公演と続きます。
お話を聴いたら、きっとこちらを見たくなります。

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