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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

葛藤

テレビ朝日新人シナリオ大賞授賞式

おめでとう!

シナリオ・センター代表の小林です。
「創作テレビドラマ大賞」に次いでやりましたよ。「第23回テレビ朝日新人シナリオ大賞」大賞受賞おめでとうございます。
松下沙彩さん「スプリング!」大賞に選ばれました。

松下さんは、講師やクラスの方々などたくさんの方に読んでもらってアドバイスを受けて、何度も推敲されて描かれたとおしゃっています。
難しい題材なのにスムーズに楽しめたのは推敲を重ねたからではと審査員の井上由美子さん、岡田惠和さん。
「今回はラブストーリーがテーマでしたが、優秀賞2作を含めて3作の受賞作は、個性豊かな愛を描いていた」「特に松下さんは、小論文という「画」にするのは難しいけれど、キャラクターもセリフも巧みでセンスがあると思った」と審査評を審査員の岡田恵和さんがくださいました。

松下さんは、たくさんの方に読んでいただいて推敲を重ねたから受賞できたのだとおっしゃっていました。
色々な人に読んでもらって素直な感想をもらうというのは大切なことなのです。
松下さんは、様々な感想を受けとめて、推敲を重ねたからこそ大賞を受賞なさったのですね。
松下さんの受け止める力は、素晴らしいです。

自分はこういうつもりだったが受け取ってもらえなかった、これはどうかというところを褒めてくれたとか、自分では気が付かなかったことを教えてくれるのが他人の目です。
シナリオ・センターでもゼミナールでは自分の習作を読んで仲間に聴いてもらい感想をもらいます。
読むのはちょっととか、他人に見せるのは・・・とかという方がたまにいらっしゃいますが、他人に見てもらうと客観的に自分の作品を見つめることができるのです。
人は皆違いますから、受け取り方も違う。自分とは違うのです。
違いを知ってどうすれば伝えられるのかを考えると、作品は格段によくなります。

同盟通信

昨日、劇団青年座さんの「同盟通信」を拝見してきました。
素晴らしかったです。劇団青年座さんが今この時代だからこそ上演すべきお芝居だと思いました。

同盟通信は1936年にイギリスのロイター通信、アメリカのAP通信、フランスのAFP通信に対抗して大日本帝国の通信社として生まれた。
記者の大岡、黒田、谷川は、情報部に新設された「海外情報分析室」に配属される。その任務は、連合軍側の外電やラジオを傍受して、必要な情報を分析し、陸軍と外務省へ情報を提供することだった。
時代は、戦争へと走っていく。記者として何を為すべきか。
客観的事実の「報道」か、国策のための「宣伝」か、それらの情報をどう伝えていくかに記者として葛藤し翻弄されていくそれぞれの姿を描いています。

大本営発表は、1941年~42年の日本軍優勢の時は割と正確な発表が行われていたのですが、劣勢になると敗退を誤魔化し戦果を強調するようになり、撤退全滅を「転進」「玉砕」と言い換えたり、架空の戦果が計上されていきます。
戦争末期は体当たり斬りこみ攻撃の戦果を発表するなど精神主義を全面的に押し出し、劣勢を補う手段として総力戦を呼びかけたのです。
そういう大本営発表を強いられる、だが事実を知る記者たち。報道する者としての葛藤を描いたのがこのお芝居「同盟通信」です。

まったく現代の報道のあり方に似ています。
いつの日からか報道ではなくお上の宣伝、広報マンになってしまった日本の記者たちの皆さんは、「同盟通信」の記者と同じように葛藤をされているのでしょうか。
戦時中とは違い、殺されることはありません。葛藤するとすれば、己のいい生活との選択でしょうか。
「報道」というものの何たるかを考えさせられるこのお芝居を、多くの方に、もちろん記者さんのみならず、テレビ、ラジオ、新聞などのマスコミのお偉いさんには必ず観ていただきたいと思います。
どんな情報が事実なのか、我々もすべてを鵜吞みにしないで、きちんと精査していく目を持たなければいけないと思います。

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