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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

明日を信じて

ズベズダ~荒野より宇宙へ~

学び

シナリオ・センター代表の小林です。昨日からパラリンピックが始まりました。
オリンピックの開会式より良かったという声を聴きますが、開会式の時間は、センターで「オンラインなんでも相談室」を楽しんでいたので、ただ尾身会長が、IOCバッハ会長の再来日に、銀ブラまでして帰ったんだからもう来なくていい、オンラインで済むのにと痛烈な批判をしているニュースしか見れませんでした。(笑)
オリンピックと違い評判がなかなかいいみたいなので、ちょっと開会式を見たかったなぁ。

東京をはじめ各地で感染者が最多となっています。
東京では、今日は重症者が過去最多の277人、亡くなった方が11人もいらっしゃるとのこと。
後手後手の批判、対応のできなさへの怒りはどんどん表現すべきだと思いますが、それだけではコロナは収まりません。
具体的に実践的な医療へと専門家の英知を集めて動くべきだと思うのです。
友人の医師は、まったく動かないお上たちにホトホト愛想が尽き、精神が病みそう、自身がもう壊れる寸前なので、辞めたいという看護師さんたちを引き留めることもできないと嘆いています。
お上は、そんなギリギリで頑張っている医療従事者の毎日を知っているのでしょうか。
知ろうともしないのでしょうね、罰則しか考えない人たちですから。
パラリンピックのアスリートから学ぶべきは子供たちではなくお上たちではないでしょうか。

演劇人の矜持

秋にはきっと少し収まっているのではないか・・・そう考えずには先のことを動かすことができません。
秋は、芝居の上演が増えてきています。オンライン配信も増えてきてはいますが、やはり芝居は生で観たい、出演者の方も生で観て欲しいのです。

コロナ禍、今の時代の危うさに演劇人たちが警鐘を鳴らしているようです。
「人は見た目が9割」でおなじみの竹内一郎さんの作・演出、出身ライターの中島直俊さん制作の「気骨の判決」が9月8日から12日、ラゾーナ川崎プラザで上演されます。
裁判長吉田久は、特高の監視や政府からの圧力に屈せず、大政翼賛会による選挙活動を違法と認め、戦時中に唯一「選挙無効」の判決を下します。
第二次世界大戦中、身を賭して軍部と戦った判事のお話しです。

9月10日から20日、シアタートラムでいつも戯曲講座にご協力をいただいている劇団青年座のお芝居が上演されます。
「ズベズダ~荒野より宇宙へ~」
第二次世界大戦末期、アメリカとソ連が「生ける戦利品」としてドイツ人科学者の争奪戦が始まる。
ソ連は1946年までに2万人を超える科学者と家族を拉致し、中でもロケット研究者たちをゴロドムリャ島に強制収容し、ナチスドイツの進んだ技術を吸収して秘密裏にロケットの開発に賭ける。そしてソ連は1957年初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功し、1歩アメリカをリードするのですが。
自国のイデオロギーの正しさを世界に主張するために繰り広げられた宇宙開発戦争に駆り出される研究者たちのお話しです。

9月17日から26日、紀伊国屋ホールで青年劇場が「ファクトチェック」を上演します。
こちらは今を描きます。まさに毎日見ている光景が・・・。
第一線のジャーナリストが政府首脳と繰り広げる丁々発止のやりとり、それはもはや夢物語。
首相は用意された紙を読む、それを必死に書き留めて記事にする総理番記者。
少数の選ばれた取り巻き記者、会社が必要とする情報と人々が求める真実の乖離、フェイクや陰謀論が飛び交う中で3・11から10年目の節目の年に、敢えて問いかける真実探求の道は。

この3つの舞台は、今の時代だからこそ、表現しなければならないお話しばかりです。
でも、ちょっとゆるゆるしたいなという方にはこちらはいかがでしょう。

9月25日、草月ホールで、渡辺徹・榊原郁恵夫妻の「いまさらふたりでPART2」朗読劇、出身ライターの岡田恵和さんオリジナルの「家庭内文通」が上演されます。
俳優渡辺徹さんの還暦、デビュー40周年のお祝いの舞台です。
岡田恵和ワールドが展開され、ウイットにとんだ明るく楽しいお話ではないかと思いますが、まさか家庭内別居のお話し?・・・。(笑)

9月の感染者次第では変更もあるかもしれませんが、是非とも見たいなと思った作品を、リアルに観ていただければと思います。

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