menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

見せ方

トップシーン脚本大賞

痛み

シナリオ・センター代表の小林です。怪しい天気な東京ですが、九州地方、熊本、福岡、大分など線状降水帯に警戒レベル5となっています。
「今まで経験したことのない・・・」というフレーズを最近よく聴きます。
どう手を打てばいいのかわからない状況なのでしょうが、個々が「今まで大丈夫だったから」という意識はなくした方がよさそうです。
今日のトップシーン脚本大賞の応募作品の中で、驚くような大雨を「外来種の雨」と表現していた作品がありましたが、まさに今までとは違う雨の降り方、土砂災害などに合わないようにくれぐれも気をつけていきましょう。

あちらこちらで災害が、コロナの蔓延で医療崩壊が起こっているのに、何の手立ても打てない、いや打たないお上たちへの腹立ちも限界を超えてきていますが、またまたこの理不尽さに開いた口がふさがりません。
あのバッハIOC会長の広島行きの警備などすべての負担400万近くを広島県と市が持つとのこと、しかもIOCとJOCに請求したのに拒否されたとか。
人気取りに勝手に広島にいったのですから、オリンピック組織委員会はもちろん、むしろバッハ会長が自腹を切るくらいだと思うのに、何を馬鹿なことをと思います。
8月6日の広島原爆の日の大会での黙祷も拒否して、本当は何も感じていない人のお為ごかしに、広島の方々の血税を使うとは。
あ、長崎も同じ目にあうということですね。バッハ会長は、長崎原爆の日には銀ブラされていました。
せめて日本人であるJOCは、広島・長崎の痛みを感じていなくてはダメです。
まだ、金メダル取り換え代を個人で負担するとやっといった、カミカミ河村市長の方がまし?いや、同じ穴のムジナかぁ。
ああ、どうしてこんな情けない国になってしまったのでしょうか。

トップシーン脚本大賞

今日は、曇天を吹き飛ばすような楽しいイベントをしました。
オンライン「トップシーン脚本大賞」大選考会!!
13:30から始まるのですが、13:30までギリギリ締め切りなので、応募数もカウントダウンとなりました。
「まさかこんなに来るとは!」と事前に1000作品を越える応募数にびっくりしていた審査委員長柏田講師、開けてみたら再びWWWびっくり。
なんと1323作品の応募になりました。ありがとうございます。
たくさん応募していただけるのは、審査はたいへんだけれど、一番うれしい!
だって、「描きたい」って方がこんなにいらっしゃるということですもの。

トップシーンと言っても、ツイッターで応募ですので、140字。ファーストシーンのテーマは「ドラマの発端としてこれからの展開に期待を感じさせるもの、登場人物の紹介」と言われていますが、140字でそこまでまできっちり描くのは、さすがに難しい。
なので、どう出るかというところ、本当のトップの出方を主体に拝見しました。

イベント企画の元締めでもある進行の新井と柏田の二人で、オンライン「トップシーン脚本大賞」大選考会、始まりました。
一次審査(ぜーんぶ読んだ)をもとにいいも悪いも心に残った作品を柏田が発表しながら、トップシーンのテーマであるシーンの面白さ、場面をどう見せるかをみていきました。
ファーストシーンは、講義でもおわかりのように「張り手型」と「撫ぜ型」があります。
トップシーンで、わずかの字数で「おう!!」と思わせるには、やはり最初にバーンと見せるパンチを利かせた張り手が有効なので、ほとんどの応募作品が張り手でした。
そのせいか、SF、ファンタジー的なものが多く、柏田曰く「ヘンで面白いもの」が圧倒的に占めていました。
ところが、その中で選ばれた大賞は、撫ぜ型と張り手型の中間というかんじの作品でした。(シナリオ・センターTwitterまたはFacebookをご覧ください)
大賞「さよならコスモス」寺沢恵さん
柏田道夫賞「風鈴の内側」 ADぺろしきさん
柏田道夫賞「いつだって、私たちは」宇藤百合香さん

「風鈴の内側」は張り手型、「いつだって、私たちは」は撫ぜ型でした。
応募作品の中で、本を小道具に使っているものが結構あり、柏田が単に本ではなくて、その本がなにかということでキャラクターがでるので、例えば17歳の女の子がサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいるのか谷崎潤一郎の「痴人の愛」を読んでいるのかでキャラクターが変わるという話をしてくれました。
子供の「考える部屋」にゲストに来てくださった出身ライターの田嶋久子さんは、漫画の本一つテレビ番組ひとつでキャラクターが変わるから、何にするのか必死に考えるのだという話をされていました。
わずかな描写と思えるところも一つ一つに意味があり、大事なのです。

今回のトップシーン脚本大賞は、小説の書き出し大賞の真似をさせていただいたのですが、出だしとはというテーマは同じですが、小説の場合は作者独自の文体が大きな要素になると思うのですが、シナリオの場合は、場面、どう見せるかです。
最初のイメージで、みてくれるかどうかが決まるのですから難しいものです。
それにしても1323編、皆さんが挑戦してくださったことは、本当に本当に嬉しいです。

今回のトップシーン脚本大賞は、遊び心満載でやりましたが、創作って肩ひじを張って作るのではなく、遊び心も柔らかい頭も大事なのだということをおわかりいただけたことと思います。
ちょっと書けなくなったなぁと思ったら、遊び半分にとりあえずトップシーンを描いてみるというのもあり。
出だしだけに引っ張られてはダメですが、そこから、どんな話にするのか(テーマ)、登場人物のキャラクターはどうするかなどと詰めていけばいいのです。
3行ストーリーまでいかなくてもイメージづくりとして使えそうです。
第2回もやりたいと思っています。私としては、ジャンル別でやってみたり、張り手、撫ぜ型別でとか色々な挑戦をしていただくものありかなどと・・・。
ともかく、Keep Writingです。
お盆休みはコロナ蔓延を防ぐためにも、おうちでKeep Writingはいかがでしょう。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ