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シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

コロナでも

対面

シナリオ・センター代表の小林です。4月から通学再開して、ちょっと賑やかなシナリオ・センターです。
ゼミナールが終わった後、教室から出ていらっしゃる受講生の方々は、めちゃくちゃいいお顔をしてにこやかに出ていらっしゃる。
やっぱりリアルに他人と接するのは、楽しいし、気持ちも晴れやかになりますよね。
こんな当たり前のことができなくなって、改めて人と接することの大切さを感謝しています。
このまま続けられたらと思うのですが、今日の東京感染者555人、大阪878人とのニュースに、う~ん、どうなることやら。
東京もまん延防止要請をするとかしないといっていますし。

このまん延防止を要請すると、なにか安心できるのかと思ったら、こちらへのお願いばかりで、何か自治体も国も何かするわけでもないらしい。
検査を増やして医療体制を確保って別に当たり前のことだし、営業止めるだけで何も援助してくれないし、表参道だってお店はずいぶん消えています。
ニュースでは、私大下宿生の生活費1日当たり607円、過去最低。これで暮らせって?
日本は、ひとり親の貧困率OECDワースト2位だそうで、先進国なんておこがましい。
ただただ自粛だけを呼びかけて、大阪なんか見回り隊をつくるとか。
まさに、75年前、「欲しがりません、勝つまでは」竹槍で鬼畜米英とマジに戦おうとしたあの日の日本そのものに見えてきます。
ため息つきながら、でも、おいで下さる受講生の方々に勇気をいただきながら、できうる限りのことをしていくしかないと覚悟しています。
マスク、手洗い消毒、検温、最低限のことですが、よろしくお願いいたします。

向田邦子賞

出身ライターの橋部敦子さんが向田邦子賞を受賞されました。
シナリオ・センター出身では、岡田惠和さん、森下佳子さんについで3人目の受賞でいらっしゃいます。
本当に嬉しく、久々に明るい気持になりました。

橋部さんは取材の中で「いつも作品をやるときに思っているのは、人ってどうしても人それぞれで、意外と狭い世界で生きているので、見てくださっている方の視野とか意識がちょっとでも広がるようなものをいつもやりたいと思っています。」
「『モコミ~』は人それぞれが自分というものを受け入れるテーマ。この作品で受賞できてうれしい」とおっしゃっていて、向田邦子賞を受賞されるというのは、歴代の受賞された方々を見ても、やはり「人間を描く」ことに長けていらっしゃっる方の賞なのだなと実感しました。

私は、「モコミ」も「知っているワイフ」も楽しみに拝見していましたが、もう20年近くなるのに記憶にしっかりと残っているのは、僕シリーズ3部作。
「僕の生きる道」(2003年)、「僕と彼女の生きる道」(2004年)、「僕の歩く道」(2006年)、草彅剛さんには全く興味がなかったのに(笑)、すっかり好きになってしまったのもこのドラマのおかげで、ここに描かれた主人公に魅せられました。
映像表現、小道具で感情を描くシナリオのすごさに、舌を巻きました。
その後も、橋部さんのお描きになる作品は、「不毛地帯」のような大作からジャンルを問わず、どの作品も「映像で人間を描くのはこういうことだよ、こうやるんだよ」と、シナリオを志す者に丁寧に教えてくれるような、本当に素晴らしいシナリオばかりで、拝見する都度、勉強になっています。
向田邦子賞、橋部さんの受賞は遅かったくらいですが、「人間を描く」ことのすばらしさを改め教えていただきました。
ありがとうございます。そして、本当にほんとうにおめでとうございます。

ここ数カ月、向田邦子賞を受賞されたお三方、岡田恵和さんの「にじいろカルテ」(テレ朝)、森下佳子さんの「天国と地獄~サイコなふたり~」(TBS)、そして橋部敦子さんの「知ってるワイフ」(CX)、「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど」(テレ朝)のおかげで、ろくでもないニュースを聞いた後も穏やかに過ごせました。(笑)これがドラマの醍醐味です。
ありがとうございました。さて、4月期は?

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