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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

生きざま

映画二宮金次郎

嫌な毎日

シナリオ・センター代表の小林です。朝から痛ましいニュースでした。包丁を2本持った男が、スクールバスを待っている子供たちを襲い、亡くなったお子さんも。本人は自死を図ったというのですが・・・いったいなんで身も知らぬ人を巻き込むのかわかりません。
無差別殺人はなんで起るのでしょう。本当に腹立たしく、悲しいです。


トランプ大統領も帰られ、タクシーの運転手さんがホッとしていました。
規制ばかりで全然稼げなくて、死活問題ですよ、安倍さんに保証して欲しいと嘆きまくられたのですが、私に訴えられても安倍さんに伝わらないけれど・・・。
そういう気の毒な方もいらっしゃったこと、ちょっと書いておきましょう。()

国技館へ行った友人は、いつもならすっと入れるのに、暑い中30分以上並ばされて、挙句に荷物検査で、ペットボトルも取りあげられ、その上自販機も使用禁止なので、売店が長蛇の列。お茶もビールも紙コップだし、おまわりさんばかりで邪魔くさいし、やっととったチケットなのにとむかつきまくり。
「そんな日に行こうとするからよ」と言ったら、「チケットをとったときはまだ知らなかった」とすごい勢いで怒られちゃいました。
あっちもこっちも大変でした。
うちの周りはヘリコプターがうるさかったくらいかな。
アメリカの新聞はこぞって観光旅行、接待旅行と揶揄しているそうですが、接待すると見返りがくるというのは世界的にも慣例なのでしょうか。
もちろん誰だってよくしていただければ嬉しいに決まっているけれど、個人的(私)に嬉しいのと公とは別物ですもの。
まして、ゴルフと相撲と居酒屋くらいでトランプ大統領が日本のために動くとは思えませんが・・・参議院選が終わるまではいい顔してあげるけど、そのあとは「俺はやるぜ!」っておっしゃっていらっしゃいましたしね。こわ~!!
 

手本は~

今朝、TBSラジオの「伊集院光とらじおとゲストと」に出身ライターの柏田道夫さんが出演しました。
「二宮金次郎」の脚本家としての出演。伊集院さんは、山田太一さんと工藤官九郎さんがゲストででたときに、山田さんは一字一句「。」「、」まで直させないと、クドカンは脚本を書き終わったら直されても全くOKとお話を訊いたので、柏田さんはどっち派と訊いていました。
「クドカン派」と答えた柏田さん。
これって難しいです。
多分脚本家どなたも、自分の描いたものを、あれこれ言われて直しなんてしたくないでしょうけれど、脚本って単独で成立するものではありません。
映像化になって初めて生きるものです。
それには監督や俳優さんスタッフさんなどの多くの方々と一緒に創り上げなければ形にならないものですから、それぞれの想いをうまく乗せていかなくてはいけませんね。

二宮金次郎では、柳沢慎吾さんのアドリブで泣けたというエピソードも柏田さんから披露。
伊集院さんは、あの柳沢慎吾で泣けた?と面白がられていましたが、確かに、ばくち好きの酔いどれ百姓が次第に二宮金次郎に心を寄せていく姿を好演、ある一言に万感の思いが込められていました。こちらはご覧になってみてください。

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1日から、東京都写真美術館ホール(恵比寿ガーデンプレイス内)で上映されます。
シナリオ・センター事務局で前売り券も発売しています。

二宮金次郎って、薪を背負いながら勉強したという勤勉な人ということで、その昔はどの学校にも銅像になって、生徒たちを見守っていました。
ひどく道徳的に思えます。
でも、本当のところどんな偉い人だったかって、案外知られていません。
実は、二宮金次郎(尊徳)は600以上の村を復興させた経営、組織改革の達人なのです。
ですから、二宮金次郎(尊徳)の「報徳思想」は多くの経営者実業家に大きな影響を与えてきました。
「二宮先生の遺法は、我が国家の財政上にこれを応用いたさねばならぬと考える。」というのは新一万円札の顔となる日本最大の起業家渋沢栄一氏。
「楽観的に見るなら心が躍動し、さまざまな知恵や才覚がわいてくる」と経営の先駆者として二宮金次郎(尊徳)を尊敬する松下幸之助氏。報徳博物館の建設を推進し、社内外でも二宮尊徳の報徳思想を説いていらしたそうです。
あのドラッカー氏も「先進国や社会主義国にも適応できる思想だ」と評価していました。

なぜ、600もの村を復興できたのか、それは二宮金次郎自ら「至誠 勤労 分度 推譲」の4か条の美徳を励行し続けてきたから、あの柳生沢慎吾さん扮するばくち好きの酔いどれ百姓も、だんだん心を寄せていくのです。
上に立つものが、下々の気持ちにより添いながら、自らがやってみせれば、人はついてくるのです。
石川島播磨重工、東芝を再建し、経団連の会長を長く努められた土光敏夫さんは、トップでありながら、二宮金次郎の教え質素倹約を心掛け「メザシの土光さん」と言われたほどの方でした。
驕り高ぶらず、自ら質素倹約に励んできたからこそ人はついていき、再建へと導きました。
そういう人がたくさんいたからこそ日本は敗戦から立ち上がり、経済を立て直せたのです。

現在はどうでしょう。
二宮金次郎(尊徳)の生き方を知ってほしい。
今こんな世の中だからこそ見ていただきたい映画です。
とくにとくに経営者、政治家の皆さん、「二宮金次郎」を総見しましょう。
世の中は手本となる人で決まります。ゴルフより「二宮金次郎」を。()
私たちも道徳くさくない、人として悩みながら人のために尽くしてきた二宮金次郎、銅像ではない金次郎と出会ってみませんか。 

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