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シナリオや小説についてなど、創作に役立つヒントを随時アップ!ゲストを招いた公開講座などのダイジェストも紹介していきます。

『 東京喰種 』に学ぶ/脚本を書くときは映像をイメージ

アニメや漫画にはシナリオ創作に役立つヒントが満載。魅力的なキャラクターとはどんなものなのか。設定だけで面白いと思わせるにはどうしたらいいのか。その答えは話題のアニメや漫画にある!シナリオ・センターでマンガ原作講座やSFファンタジー講座を担当する仲村みなみ講師の『マンガから盗めっ!』『サブカル総合研究所~マンガとアニメと、ときどきラノベ~』(「月刊シナリオ教室」)からご紹介。
今回はマンガ『東京喰種』。8週間講座や作家養成講座などの基礎講座でよく「シナリオを書くときは映像をイメージしてください」とお伝えしています。頭では分かっていても、「ああなってこうなって」とストーリーを書くことに気をとられ、「どんな映像を見せたいか」は忘れがちではありませんか?身に覚えのあるかたはこちらのコラムと『東京喰種』をぜひ!

マンガ『東京喰種』(集英社)/石田スイ

注目ポイントは企画
人間社会に紛れ込み人を喰らう怪人「喰種」が蔓延する東京。喰種の臓器を移植され半喰種となった大学生・カネキは苦悩と恐怖と孤独の中、進むべき道を模索し、戦う。

東京喰種トーキョーグール コミック 全14巻完結セット (ヤングジャンプコミックス)

絵(映像)をイメージする

展開を考える時、「ひょんなことから」とか「ある出来事で」とか「絶体絶命の中」といった抽象的な言葉につい頼ることってないだろうか。

もちろん使ってもいいのだ。とりあえずざっくりと「流れ」を決めたいときにこれらの言葉は大変に重宝するのでね。問題は「これで出来た!」と勘違いしてしまうこと。こうした段取り的な言葉をどれだけ具体的かつインパクトある描写やエピソードに変換できるかが大切なのに、つい忘れてしまったりする。

私はその昔、時間的に余裕がない仕事で「段取り言葉」多発のざっくりプロットを「とりあえず」書き、あとで直そうと思いながらうっかりそのまま提出してしまったことがある。当然ながら「絵(映像)が全然見えないよ!」とお叱りを受けた。

今思えば「ああなってこうなって」とストーリーばかり追って「どんな絵(映像)を見せたいか」を忘れていたんだと思う。いかんいかん。

というわけで今回紹介するのは「どんな絵を見せたいか」がしっかり考えられたマンガ作品。公募受賞→連載→アニメ化、実写映画化となった大ヒット作品だ。以下、第1話についてほぼネタバレするのでご容赦を。

※You Tube
松竹チャンネル/SHOCHIKUch
illion「BANKA」×「東京喰種」特別映像より

頼むから…僕を…人殺しにしないでくれ

陰惨な殺人事件が横行し、犯人は「人間を喰らう怪物・喰種」ではないかと噂されている東京。しかし大学生・カネキの頭の中は片思い中の女性・リゼで一杯である。落とした本を拾ってもらったことがきっかけで仲良くなった2人は初めてのデートをする。

帰り道でふいにカネキに抱きつくリゼ。思いがけない展開に胸が高鳴るカネキ。だが次の瞬間、リゼはカネキの肩に食らいつく。その両目は赤く光り腰から触手のような形状の戦闘・捕食器官「赫子(かぐね)」が現れていた。リゼは喰種。デートはカネキを喰らうためだったのだ。

恐怖と失意の中、赫子で身体を貫ぬかれ工事中のビルの壁に激しく打ち付けられるカネキ。その瞬間、振動で落下した鉄骨の下敷きになりリゼは死に、カネキは一命をとりとめる。

だが、病院に運ばれたカネキはリゼが喰種だと知らない医者によってリゼの臓器を移植されてしまう。病院で目をさましたカネキは片目だけが赤く光っている。カネキは人間でも喰種でもない、半喰種となってしまったのだった。

第1話46ページ。たったこれだけの枚数で平凡で内気な主人公が半喰種という唯一無二の存在になってしまうプロセスが見事に描けている。

ラストカットの半分赤い目は、この先彼が味わう葛藤と恐怖と絶望と孤独までもイメージさせる。上手い。個人的にはアニメよりもマンガのほうが分かりやすいのでオススメ。ぜひ。

出典: 仲村みなみ著『サブカル総合研究所~マンガとアニメと、ときどきラノベ~』(月刊シナリオ教室2018年11月号)より

※シナリオ・センターの書籍についてはこちらからご覧ください。

※TVアニメ『東京喰種トーキョーグール』公式サイトはこちらから。

※【要ブックマーク】漫画やアニメには創作のヒントがいっぱい!今まで掲載したこちらのブログをまとめた記事「漫画・アニメのストーリーを書くには」はこちらからご覧ください。

次回は6月4日に更新予定

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