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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

新しき元号からみえるもの

新元号

令和

シナリオ・センター代表の小林です。今日の話題はなんといってもエイプリールフールではなく、新元号の発表ですね。
新しい元号は「令和」。万葉集の梅花の歌の序からとったそうです。
万葉集は、天皇から防人などの庶民までの歌が寄せられている歌集ですから、そこからとるというのもすばらしいことかと思います。
ただ、今まで漢籍からとっていたのに、あえて国書にこだわったとしたら、せっかくの「令和」にこめた想いとされる「人々が美しき心を寄せ合う中で文化を育む」との言葉がむなしく聞こえます。
日本の中だけでなく世界中の人々と美しき心を寄せ合って、文化を育んでいきたいものです。
元号が変わっても、多くの人が疑問視している官僚、政治家たちが山積みにしている問題は終わってはいません。
経済もよくなっていませんし、復興もままになっていません。
元号が新しくなったからと勝手にまっさら気分にならないように、厳しく見ていかなくては。
何か新しい事が起こるときは、何かを隠したり、人の目をそらしたりしやすいので、気をつけなくてはいけません。
この「何かことを起こす」ことで真実を隠すというのはよくドラマでも使われる手です。
「事実は小説より奇なり」ではないといいですね。

 

見えるように

実際に見えるものしか書けないのがシナリオ。映像=みえるものです。
どんなきれいな言葉を使っても形にならなければ映像にならないと同じように、社会においても「美しき心」とか「謙虚に」「丁寧に」「寄り添う」と言うことは簡単ですが形で表さないと見えてきません。
「美しき心を寄せ合う」というような抽象的な表現ではドラマはできないのです。
映像表現は、具体的に人間の見える部分を描くことで、みえない部分をわからせる、想像させることができるから、誰でもが納得できるのです。
でも、ドラマの中でも、あれ?と思うようなことがあります。
それはストーリーに引っ張られて、登場人物が予定調和として動いてしまって、貫通行動ができない、キャラクターが変わってしまう時です。
ドラマは、ストーリーありきではなく人間ありきで考えていかないと魅力的なドラマになりません。
ドラマを作る上で大事なことは、社会も人間関係も全く同じだと思います。
「令和」の時代が人間ありきの血の通った時代になることを心から祈らずにはいられません。

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