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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ドラマの創り方

自分史講座

もの創る秋

シナリオ・センター代表の小林です。来週17日から134期シナリオ作家養成講座が始まるのですが、お蔭様で夜の部はキャンセル待ちとなっております。
ご入学ご希望の方は一度事務局へご連絡いただけるようお願申し上げます。
秋は勉学の季節ですから、皆さん創作したくなっちゃうのでしょうか。嬉しいですね。

勤勉と言えば二宮金次郎。私たちの年代はすぐに目に浮かびます。薪を背負って本を読んでいる銅像が。
若い方はご存知ないでしょうか?昭和時代は、学校の校庭の片隅に必ずと言っていいほど薪を背負った二宮金次郎さんがいましたけれど。(笑)
二宮金次郎は勤勉の象徴みたいな人ですけれど、ただ勤勉な人だけでは魅力がありません。
人間は多面的ですから、最低でも二面性(憧れ性と共通性)があってこそ魅力となるわけです。
こういうことを成し遂げたというストーリーではなく、キャラクターが描けていなければ、「ふ~ん、偉い人だったんだね」で終わってしまいます。
そんな二宮金次郎の映画「二宮金次郎」、134期シナリオ作家養成講座担当講師の柏田道夫が脚本を描きました。来春ロードショーの運びとなります。
 キャラクターづくりとはどうことか、構成、見せ方など講義をしてまいりますが、柏田がどんなふうに勤勉なだけではない人間二宮金次郎を魅力的に描いているか、映画も見ていただけたらと思います。

伝わるように

昨日、「私の人生をシナリオの技術で語る~写真でたどる自分史~」の講座を行いました。
男女半々で60代が多かったでしょうか。
私は自分も60代のくせに、自分史を書きたいと思われる方は年寄りっぽいに違いないと結構図々しく思っていました。(笑)
ところが皆さん、若々しくって行動的でお歳を感じさせない方ばかり。国際結婚されている女性弁護士さん、京都芸術センターで踊っていらっしゃるダンサーの方、オートバイで都内を駆け回ってお仕事をされている男性、クラッシックカーのパレードに出ていらっしゃる男性など等。
この講座のゴールは、「伝わる自分史」です。
自分史はどうしても自分のことを自分で描くのですから、主観的になりやすいし、説明的になりやすい。
受講された方の中に、「4年も自分史講座に通ったけれど、どうやっても他人に伝わるように書けなかったので、この講座に参加した」とおっしゃる方もいらっしゃいました。
責任重大、今度こそ「伝わる自分史」が書けたと満足していただこうと思います。

最初に、シナリオにしたい写真を使って自己紹介していただきました。
その後、人に伝えるためには客観的に描くこと、写真の説明ではなく背景と事情が必要というお話をさせていただき、シナリオを描いていただきました。
戦争をおさないように、戦争とはこういうものだということを伝えたいと思って参加されたという男性は、昭和16年第二次世界大戦勃発の時に生まれて、空襲をお母さんの背中で経験されたという方でした。
シナリオで描いていただいたら、母親におんぶされていた裸足の脚は冷たく真っ青になり、火の粉が首筋に落ちても、周り中火の海だったので気がつかなかったというシーンを描かれて、見事に受講生全員にその光景が浮かび、空襲のむごさが伝わりました。
また、有名な男優さんとのミラノのドーモ前でのツーショット写真を持っていらした女性。
自己紹介の時はこんな素敵な人と遭遇しましたというお話だったので、自慢話を描かれるのかと思っていましたら・・・。
ミラノのドーモの階段ですれ違った時は満面の笑みで話しかけてきた男優さん、出てから写真を撮ってもらおうとしたら、無言でぶっちょづらで避けようとしてマネージャーさんにいわれてしぶしぶツーショット撮影に。
裏表があったというオチで、みんなで大笑い。
皆さん、本当に伝えようと努力されて書かれて、なおかつ発表される時のイキイキとしたパワーに、こちらのほうが圧倒されてしまいました。
4回にわたって講座をさせていただきますが、最終日の発表が今から楽しみなぐらいワクワクしています。私も「伝えるための技術」がきちんと伝わるように頑張らなくっちゃと、心引き締め直しています。

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