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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

文化芸術は、復興をも力になる

文化芸術が人としての要

シナリオ・センター代表の小林です。数々の映画祭が日本でも行われていますが、世界三大映画祭カンヌ、ベネチア、ベルリン映画祭のように有名のところは数えるほどです。
日本という国は、哀しいくらい文化芸術に興味を持っていない国です。
戦争のお蔭で、食べることだけに必死になり、経済一辺倒で進んできた日本は、飯のタネにもならない、お腹も膨れない文化芸術にそっぽを向いてきました。
お金、お金、お金、物、物、物・・・そのためには人を欺いても何をしても、当たり前。まして、上の人が率先してやれば、人心は壊れていきます。
心というものを育てることができなかった戦後72年のつけは、大きいです。文化芸術をないがしろにする人がいかにろくでもない人間かは、昨今いろいろ見てきましたよね。(笑)
そんな中、今週の土曜日から始める「小田原映画祭」10回目、頑張っています。

9月9日から10月2日まで、小田原城を初め小田原中が映画祭会場になるようです。
第10回ショートフィルムコンテスト始め、小田原PR動画コンテスト、街角上映会、優秀映画鑑賞会、小田原所縁の映画・映画人特集など、様々な催しが行われます。
今週の9日・10日は「熊本大震復興支援」として行定勲監督「うつくしいひと」が上映され、収益は熊本に寄付されるそうです。
9月18日、17:30オープニングセレモニーに、「武士の家計簿」が上映されます。
なんと会場は小田原城の銅門枡形、野外というのが魅力ですね。
出身ライターで「武士の家計簿」の脚本家柏田道夫が三和プロデューサーと映画祭実行委員長でもあり、小田原ふるさと大使の合田雅吏さんとトークショウを行います。

「地上の星ー二宮金次郎伝ー」

この小田原ふるさと大使の合田雅吏さんを主役に小田原生まれの「二宮尊徳」の映画を創ろうと動いている人たちがいます。
「SAWADA」「地雷を踏んだらサヨウナラ」「長州ファイブ」「十字架」などを監督し国内外で高い評価を得ている五十嵐匠監督と柏田道夫です。
ふたりは、なんとシナリオ・センター出身つながり。 五十嵐監督の熱い気持ちを柏田が受けとめ、タッグを組むことになりました。

二宮尊徳、あの薪を担ぎながら本を読んでいる二宮金次郎です。
何故今、二宮金次郎なのか、五十嵐監督はどこに魅力を感じて撮りたいと思っているのでしょうか。
五十嵐監督は「東日本大震災後、限りなく叫ばれる復興という文字。だが、復興には程遠い。なぜ今なのかではなく、この荒廃している日本だからこそ、二宮尊徳が必要なのだ」とおっしゃっています。

実は、二宮尊徳は、勤勉な人の代名詞というより、小田原藩藩主に見込まれて、全国600もの村を復興させたすごい力と知恵のある人なのです。
二宮尊徳は独特の仕法、復興したい人の本気を試し、捨て身で復興に賭ける、それまでの封建社会の枠組みを覆すようなやり方で、荒廃した村々を復興させてきたのだそうです。
確か、阪神淡路大震災のお話を地元の政治家にお聴きした時も、国は何も力になってくれなかったと。東日本大震災も、福島も、熊本地震も然り。
であれば、知恵のある人が動くしかない。阪神淡路の復興も巷の人々の力でなし遂げたのですから。

この映画「地上の星ー二宮金次郎伝ー(仮)」は、二宮尊徳が唱えた「積小為大」(小さなことを積み重ねて大きなことを為す)の精神に則り、制作資金はサポーター募集を行い、広く一般から募ります。
もちろん、文化芸術に力を入れてくれている小田原市も市長はじめ支援してくれています。
どうぞ、皆様ご支援下さい。
支援金1口1万円から。サポーターになると様々な特典もあります。
お問い合わせは、映画「地上の星 二宮金次郎伝」製作準備委員事務局 〒107-0052 港区赤坂8-7-10 ヴィラハイツ赤坂新坂町101 ㈱ストームピクチャーズ内(担当/児玉) TEL/FAX 03-6455-5850 info@stormpictures.net

この映画が、災害で傷つかれた方々に勇気を、私たちに力のなり方を教えてくれることと願っています。
文化芸術が、人の心を助けていく力は生半可ではありません。

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