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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ドラマづくりはミキサー加減

朝日新聞の記事から

過去にも今にも胡坐をかかない

シナリオ・センター代表の小林です。今日のあさイチのプレミアムトークは加山雄三さん。
加山雄三ファンとしては気持ちの良い目覚めとなりました。(笑)
見られた方は、ファンのみならずみなさんすごいなあと思われたと思うのです。
80歳になられた加山さん、常にポジティブで他人を恨まない方なのです。
その上、身体も頭も若者以上に使っていらして、朝から肉食だし、前向きで勉強家。
80歳で大スターなのに「過去にも今にも胡坐をかかない」という姿勢は、誰もが見習うべき姿勢ですね。

朝から岡田惠和さんの「ひよっこ」でほっこりし、加山さんにエネルギーをいただき、今日の私は元気溌剌です。

ミキサーの回転

昨日の朝日新聞の夕刊「Woman‘sTalk」は、出身ライターの森下佳子さんのインタビューでした。
シナリオライターとして素晴らしい作品を描かれる森下さん、脚本家として真髄となっているものはなにかと尋ねられて、
「ないですね。制作現場では、脚本家は作家と呼ばれますが、私、作家と言われることにすごく違和感があって、私の中で、私のイメージはミキサーです。
色々な人物の想いや発想や主張をがーっとかき混ぜて出すという感じ。私自身はすごく空虚。」

大切にしていることは、「両義性みたいなこと。一人の悪者を描くとき、悪者からの視点も忘れないようにすること。」

「好きな色もグレーで、黒白はっきりしすぎると居心地が悪く、あいまいな色が落ち着く」そうだ。

インタビュアーは、そんな森下さんを「視野の広さ深さから生まれるドラマの多様さ重層さ幅の広さが森下さんの脚本が人気となる理由かもしれない。」と結んでいましたが、まさにです。

ミキサーとは、言い得て妙だと思いました。
森下さんのシナリオの魅力は、確かにミキサーです。
「人物の想いや発想や主張をがーっとかき混ぜる」ことでドラマが生まれているのです。
ストーリーの上に登場人物があてはめられて動いているのではないから、シーンがイキイキとして、登場人物は貫通行動をするのです。
そして、両義性をお持ちだから、主役だけでなくどの人物も一方的な見方にならない、人物が一面に描かれていないので深みが出て、より魅力的になっているのです。

森下さんが描かれている大河ドラマ「おんな城主直虎」(NHK)の直虎、政次、龍雲丸など登場人物のぶつかり合いを見てくだされば、森下さんのミキサーの意味がつぶさにおわかりいただけると思います。

素晴らしい先輩の方がいてくださることは、本当にありがたく、センターの宝です。
勉強させていただきましょう。

月曜日は京都へいっておりますので、「表参道シナリオ日記」はお休みさせていただきます。昨日まで日月は雨の予報だった京都。今日見たらバッチリ晴れマーク。晴れ女の面目を保て出かけられそうです。(笑)

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