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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

普遍

内館牧子の思い出を語る会

名前の数だけ

シナリオ・センター会長の小林です。新学期に心弾ませている子どもたちもたくさんいらっしゃることでしょう。

2026年度の予算案が可決されました。
あちらこちらで吹いている春の突風のように異論をかっさらって、総額過去最大の122兆3092億円に決まりました。戦争を放棄している国が、何を考えて防衛力強化などしなくてはいけないのでしょう。しかも攻撃型のミサイルなど・・・。
小さな国土しかない日本は戦争などしたらひとたまりもありません。
日本の各地で戦争反対、憲法改正反対の声があがっています。
東京では、5日は池袋で、明日は国会前で「平和憲法を守るための緊急アクション」と題してデモが行われます。
誰もが戦争はしたくないと思うのは当たり前のことだと思います。
今の世界で起こっている戦争の悲惨さを見てもなお、戦争反対、戦争には加担しない、憲法に決められた戦争放棄をしっかりと守ろうと、お上は思わないのでしょうか。
自分の家族が、あの立場になったらと思わないのでしょうか。
ああ、そうか、高みの見物だから気にならないのかぁ。武器商人だから儲かれば他人の死など気にならないのかぁ。
小泉今日子さんが「名前の数だけ命があって、その命は輝き、守られるべきものだと思います。世界中の戦争が、早く終わりますように」と語り、大きな反響を呼んでいます。
そうです。前にも書きましたが、数字ではなく、人にはすべて名前があり、人権があり、生活が、家族があるのです。
お上よ、「時代が変わった」ではなく、どんなに時代が変わろうと、してはいけないことがあるということを知ってください。人の命の大切さを。

内館牧子さん

日曜日に、内館牧子さんの「思い出を語る会」が帝国ホテルで行われ、出席してまいりました。
一般の方の献花もあり、内館さんらしい和やかなお別れとなりました。
献花台には、大きな内館牧子さんの遺影の写真が3枚置かれ、内館さんらしくにこやかに参列者を見守っていました。
会場には、溢れるほどの著作の数々、「毛利元就」「朝ドラひらり」「想い出にかわるまで」等々数々の名作、ヒット作が並び、どのシナリオからも想い出の名場面が浮かびあがってきました。
そしてまた、小説やエッセイなども溢れんばかり所狭しと飾られ、一体どうやってこんなにたくさんの著作を30数年で書き上げていらしたのだろうとびっくりさせられました。
急いで描きすぎて早逝されてしまったのだろうかと、今更ながら悔やまれます。

内館さんは、シナリオ・センターの出身ライターとして、長い間、お付き合いをいただきました。
いつも、おっしゃるのは
「朝ドラも大河も、新井先生のシナリオ・センターで学んだことだけで書きました」

今思い出すのは、内館さんが「ドラマ新人賞」の佳作を受賞され、NHKの脚本研究会のメンバーになった時のこと。
内館さんなら、すぐにNHKに飛んでいったように思いますが、そうじゃない。
「脚本研究会」を立ちあげたNHKのプロデューサーの方から、シナリオ・センターへ何度か電話が来て、内館さんに来るように説得してくれと。
ちょっと自信が持てずに躊躇していらしたのか、担当の後藤と何時間も話して、後藤が背中を押しまくって、やっとNHKへ行ったのです。
この話はもしかしたら内館牧子さんは内緒にしていたかったかもですが、とても人間的で素敵なことだと思うのです。
誰だって、最初から自信を持てるわけもない。あの大作家内館さんですらです。
でも、ちゃんと見てくれる人がいて、ちゃんと作品を評価してくれる、いいところも悪いところも知っている人がいる、だからこそ、一歩が踏み出せるのです。
内館さんだって、始めから大御所だったわけではない。
でも、内館さんはきちんと本科から研修科と50本の20枚シナリオを書かれて、一歩一歩堅実に「脚本家」の階段を昇られたのです。
そして、脚本力からベストセラー小説を生み出しました。
内館さんの小説がべストセラーになるのは、映像が浮かぶからです。
内館さんがいつもおっしゃってくださったように、「シナリオ・センターで学んだことだけ」というのは、基本の力なんですね。

「基本さえちゃんと身につければ、それこそなんでもござれですよねぇ~」と、きっとシナリオ・センター天国校で、新井や後藤と話しているに違いありません。 合掌。

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