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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

秋は

ドゥルーズ革命・灯をめざして・戦後日本のインテリジェンスとグランドストラテジー

食欲の秋なのに

シナリオ・センター代表の小林です。少しずつですが秋めいてきました。空を見上げると高いですものね。
今まであまり空を見上げることもなかったのですが、出身ライターの武田雄樹さんの「いつか無重力の宙で」(NHK)をみてから、やけに空を見上げるようになりました。なぜか深呼吸したくなります。ろくでもない世の中過ぎて、息も絶え絶えのせいでしょうか。

10月から電気、ガスの値上げもあり、それをふまえて、またまた色々なものの値上げラッシュ。物があっても買えないって、一番悲惨じゃないですか。
テレビや配信でも新聞でも、値上げで生活に困っている人の話題が増えています。
食べる量を減らしたり、お菓子をやめたり、少しでも安いものを探しまわったり、なんだか戦時中か終戦直後の話しの様に思えます。
たしかに、お手伝いしているフードバンクなども、始めた頃の倍以上の方が利用されています。
子どもにはお腹いっぱい食べさせたいから、自分は一食抜いたり、減らしたりしているとか、フードバンクのおかげでご飯が食べられるなどの声を聴くと、悲しくなります。
怠けているわけでもない、働かない人でもない、むしろダブルで働いていたり、夜遅くまで働いている方が多いのです。

そんな声が聞こえますか。政治家なんて、聴く気もないし、聴こえても何も感じないのでしょうね。
自分たちのことばかりで、周りは飽食の輩ばかりだから気がつきもしない、お米をくださいとかお願いすればさもしいとか言われちゃいそう。
さっさと減税も給付もバンバンしてください。原資は裏金、機密費、防衛費で十分出せるんじゃないですか。

学びの秋

シナリオ・センターの受講生の方は社会人がほとんどですので、多種多様多彩な方が集まっています。
目指すところも、小説や戯曲、シナリオでも、ドラマや映画だけでなく、アニメ、ゲーム、ラジオドラマなど等色々です。

今回ご紹介したいのは、ご自分のお仕事を本という形でまとめられた方々です。
内緒ですが、浅学の徒の私には、難し過ぎて全部読み切れてはおりません。

なにしろ政治学の学術書ですので、なかなか入り込めません。
「戦後日本のインテリジェンスとグランド・ストラテジー 吉田ドクトリンから安倍ドクトリンへ」(作品社刊)
この本は、作家集団の佐藤智美さんが香港城市大学のアジア・国際学部のブラッド・ウイリアムズ准教授の著書を小谷賢日本大学危機管理学部教授とともに翻訳されたものです。佐藤さんは防衛事務官でいらっしゃいます。

もう一つは通信の小谷弥生さんの「ドゥルーズ革命」(月曜社刊)
ドゥルーズ生誕100年/没後30年を記念して作られた記念論集です。フランスの現代哲学のドゥルーズを学位論文として取り上げていらした小谷さんが、多様な世代のドゥルージアン(研究者)たち15名とともに、ドゥルーズ哲学の新たな魅力を書いています。小谷さんは日本女子大人間社会学部学術研究院でいいらっしゃいます。
どちらも、アマゾンで紹介されています。

最後にご紹介するのは、96歳の日本の宿「古窯」(山形市上山温泉)の初代女将である佐藤幸子さんがご自分の体験をエッセイにされた「灯をめざして」(書肆犀刊)
佐藤幸子さんは元研修科で学ばれていらして、日本旅館の女将としても有名な方。日本エッセイストクラブ会員として多くのエッセイを書かれてきました。その豊富な経験と学識、交友関係が見事な形で描かれています。

シナリオ・センターは、シナリオの技術を学ぶところですが、3500名強の受講生の方々がそれぞれお持ちになっているご経験や学識、教養は、共に学ばれることで創作の肥やしになっていくのだと思います。
多種多様多彩な人と交わえるというのは素敵な環境ですね。
自分の知らない世界を知ることは、大きな喜びだけでなく、自分の肥やしに少しでもできたらいいなと思います。
専門のことはよくわからないので、間違ったご紹介をしていたらごめんなさい。少しずつでも学んでいきたいと思っています。

過去記事一覧

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