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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

描くということ

トップシーン脚本大賞での柏田講師

ちょっと嬉しい

シナリオ・センター代表の小林です。脳みそが溶けてしまいそうな毎日です。
サングラスの柄が壊れたので、メガネ屋に行ったら、レンズが凄く傷ついているとのことで、結局新しいものを買いました。なんだかなぁ~とが思いましたが、この日射しではサングラスなしでは不安で、目も日焼けするっていうし、思い切りました。あ、それに日傘もUV、ブルーライト徹底ブロックのものに変えたり、冷感シートを大量に買い込んだり、この暑さには散財させられます。

暑いので少し怒るのはやめて、今日は爽やかに嬉しい話題にします。
だって、参議院選みていると、頭に血が上りそうですもの。特に女性蔑視、弱者虐待、外人排除を声高い叫ぶ政党に人気があるなんて聞くと卒倒しそうになります。
あ、いけない、はしたないことを。今日は心穏やかに、爽やかにいきたいと思います。

ベストセラー作家の湊かなえさんのエッセイ「湊かなえのことば結び」(ハルキ文庫)にとてもすてきなお話が載っていました。
湊かなえさんは独学で新人賞をとってデビューした方ですが、「修業時代」というお話。
ちょっと抜き書きをさせていただくと
「師だと思っている方がいます。」という書き出しに「公募ガイドの中に脚本家の柏田道夫先生のシナリオのコーナーがあり、お題に添って脚本を書く3枚チャレンジというのがあり、6回投稿して2回選ばれた」そうです。
「選ばれたら自分が送った原稿の裏に、柏田先生が手書きでアドバイスを書いてくださったものが送り返してもらえるのです。しかもその回だけでなく、前回は「自転車」で送ってくれましたね、あれはこうするといいですよって、選ばれてない回の講評もしてくださって。
それだけでなく、テレビ朝日の脚本コンテストで今2次まで残っていますねとか、見守って下さっている。
そうなると進研ゼミの赤ペン先生に送るような感じで、柏田先生に読んでもらうんだ、と張り切って応募していました。はい、柏田先生の弟子の様に。」

この公募ガイドのシナリオコーナーは、新井一から柏田講師が受け継いだもの。新井の絶筆がこのコーナーの原稿でした。
柏田講師の添削は、シナリオ・センター方式とはいえ、添削の鑑だなぁと思いました。
シナリオ・センターが添削をする意義は、第三者の見方を知るということもですが、描きたいというモチベーションを持ち続けてもらうためでもあります。
プロになるためには描いてナンボ、描いて描いて描きまくるしかないのです。
とはいえ一人で描き続けるモチベーションを保つのはつらい。
でも、そんな時、ちゃんと見てくれている人がいるのだということは大きな力になります。
だから、シナリオ・センターでは、添削があり、ゼミナールでは仲間がいるのです。
湊さんはこのコーナーから小説版としてイメージをさせてもらったといいます。
わずか200字詰め3枚でなにが描けると思う方もいらっしゃるでしょう。そうではないのですね。
20枚シナリオもよく言われました。短いものばかり書いていては長編が描けないとか・・・。
シーンを描くとは、どういうことでしょう。
観客や読者の目に触れるのはシーンです。そこには登場人物のアクション・リアクションが描かれます。
シーンが面白い、魅力的であることで、次へと観客や読者が進んでいくのです。
湊さんは、きっと3枚チャレンジでそこを学ばれたから、イヤミスの女王と言われるベストセラー作家になられたのかと思います。

明日明後日と愛媛・八幡浜市でえひめ女性財団に呼ばれて、男女共同参画関連セミナーで「脚本で広げる表現の世界 社会に通用するコンセプト力を磨く」という研修をさせていただきます。
「表参道シナリオ日記」は、ちょっとお休み。来週の火曜日にお目にかかります。
猛暑、猛暑の毎日、くれぐれも気をつけてお過ごしください。

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