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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

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ぽっちゃり悪徳令嬢に配役されました!(コスミック文庫刊行)

みんなで

シナリオ・センター代表の小林です。今日も関東地方はすごい雨で、台風15・19号の被災地にもまた被害が出そうです。千葉のあちらこちらでもう避難指示がでています。くれぐれもお気をつけください。
ここのところ毎週のようにどこかで災害が起きてしまう・・・寄付やボランティアも追いつかない状況です。
そのたびに、想定外という言葉が出ますが、温暖化で生まれた豪雨や大風は想定外の部分もあるかもしれませんが、実は河川の氾濫や決壊、土砂崩れなどは、想定外ではなく、ほとんどわかっていることなのだと公務員の友人が言っていました。
なにかないと動かないのが行政。やばそうだぞとわかっていながら、まだ大丈夫とか、そこまでのことは起こらないとか、責任をとりたくない方々が目をつぶってしまうというのが本当のところだそうです。
原発の安全神話と同じです。
今日の災害だけでなく、ここ数年の間で日本中が災害に見舞われています。復興もままならないまま、すべてが中途半端。
それでいて、お上は目先のことに浮かれているばかりで、何も対策を講じようとしません。
自然災害は、人的災害になっているのです。
東日本大震災の復興も終わっていないのに、またまたズタズタにされてしまった日本、丸々すべてを見直して、つぎはぎでだらけで終わらせるのではなく、すべてを通して、日本中が一環となって災害対策を、もちろん原発も含めて立てるようにしたらどうかと思います。
そのために税金を使っても、花見じゃないので、だれも文句は言わないでしょうから。
縦横無尽に枠も決まりも乗り越えて、日本が戦うべきは自然災害だと思うのですが・・・。少なくとも人的災害が起きないように。

ぽっちゃり悪徳令嬢に配薬されました!

出身ライターの亜坂たかみさんが新刊本をもって、おいでくださいました。
亜坂さんは、多くのライトノベルを書いていらっしゃいますが、最近では「新米女医ですが、異世界では活躍しています!」が評判をよび、3作目ももうすぐ刊行のはこびに。
今回ご紹介するのは、人気シリーズ「新米女医~」とは別に新たなシリーズになりそうな胸キュンの新作です。
「ぽっちゃり悪徳令嬢に、配役されました!」(コスミック文庫刊)

貧しい女子高生の優香のささやかな楽しみは、図書館で借りたライトノベルを寝る前に読むこと。
今、はまっているのが「王子様からプロポーズされる日」。
本のヒロインシャーロットが王子に恋をして、王子の婚約者、侯爵令嬢クレメンティーナのいじわるにも負けず、ハッピーエンドになりかかるところまで読み進んだ時、優香は急にどす黒い渦の中に巻き込まれ、悪徳令嬢クレメンティーナに転生してしまいます。
デブで勉強も運動もできない、努力することが大嫌いなクレメンティーナに転生した優香ですが、もともとの優香の性格から、なぜか違う、ストーリーへと運んでしまい、優香の生き方、キャラクター、考え方になったクレメンティーナは、王子様と果たして・・・。

小説とシナリオの違いは、シナリオでいうト書、小説でいう地の文ところです。
シナリオではト書に気持ち(心理描写)や目的・状況、人物関係などは描けませんが、小説の地の文では書けます。
なので、シナリオの技術で小説は描けるのですか?、どのように応用が利くのですか?というご質問をいただきます。
ある意味、シナリオから小説を書く方が、ラクなのですね。
キャラクターをしっかり立てるところは同じですが、なんといっても、前述した心理描写も目的も書けるんですもの。人物関係だって三角法を使わなくても書けるし・・・。
ト書に書けなかった部分を、地の文として描くときのコツです。
あ、そうそう、昨日ご紹介した国井桂さんのノベライズを読まれると勉強になります。
ただのト書に足しただけの地の文ではなく、より魅力的な文章でお話に深みを与えています。
地の文こそが小説家で言えば、作家性。作家さんだけの文章力となります。なので、純文学では、作家さんがそれぞれご自分の文体を創り上げるわけです。
エンタテイメント、ライトノベルなどは、そこまで文体にこだわりませんが、亜坂さんは文体の語尾が単調にならないように気をつけて、推敲の時に一番チェックするところとか。
語尾を変化させることで、リズムがつき、読みやすくなるように努力されていらっしゃるそうです。
亜坂さんの作品が読みやすく面白いのは、そうしたご努力の賜物だとよくわかりました。
そして、亜坂さんのライトノベルは、キャラクターがとてもしっかりと創られているから、シリーズ化されるのです。
この「ぽっちゃり悪徳令嬢に配役されました!」もきっとシリーズ化になることでしょう。
楽しみです。タイトルもいいですよね。

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