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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ドラマから学ぼう。人はいつでも変ることができる。

シナリオ・センター代表の小林です。春を思わせる暖かさになるという予報に浮かれています。

 

言葉の想いってあるんだなあと思います。
寒いより暖かい、冷たいより温かい、今はなによりの癒し言葉です。
夏のハンパない暑さに早く涼しくなって欲しいと思い、昨今の零下の世界に早く暖かくなってほしいと願い・・・人間って勝手です。

木曽オリオン 木曽天文台

NHKBSプレミアムで、地方局発信長野NHKが作った「木曽オリオン」を拝見しました。
出身ライターの岡田惠和さんの脚本です。
木曽の天文台での職員と木曽に住む主婦とのふれあいから、木曽のすばらしさを描かれたドラマでした。
超新星爆発を発見したくて夜毎天体観測しているイケメンの科学者、お宅的技術者のおじさん3人組とまかないのパートに来た主婦とのふれあいなでのすが、超新星爆発の瞬間(ショックブレイアウトっていうんだそうです)の話しに主婦の秀子が訊ねます。
「なんの役に立つの?」
素直な突っ込みに困るイケメン科学者ですが、「星には寿命があって、寿命が尽きるときに爆発するんです。地球にも寿命があるので、爆発するときに・・・」
「えっ!地球も爆発するの?」驚く秀子に、「50億年くらい先ですけれど。でも、未来の人に役立つかと・・・」
初めて自分の子孫に役立つかも知れないと納得する秀子、今まで目先のことだけにとらわれていた秀子の視点が少し変ります。
結婚もしないで何も役立ちそうもない「ショウジョウバエの遺伝子」の研究をしていると思っていた一人娘にも「いつか未来の人に役立つかもね」とエールを贈るようになるのです。
相乗効果として外に目を向けるようになった妻に慌てて、コミュニケーションの必要性を知る夫・・・視点がちょっと変ることで、人は変化をしていきます。


岡田惠和さんの脚本ですから、いつもしゃべらない夫と黙って鋭く観察している舅、イケメン科学者、ズッコケトリオみたいないつも一緒にいるおじさんたち、そして、おしゃばりな平凡な主婦の秀子、どの方も、ものすごくキャラが立っているんですね。
主役の和久井映見さんは最高でした。
 

ドラマは、とても面白く何気ない会話の中に、たくさんの示唆が含まれていた気がします。
目先のことだけでなく、はるか50億年の子孫のためにも役立たせることを考える。
はるか50億年に思いを馳せる想像力を持つことこそが、人間の未来を豊かにするキーポイントなどだと思いました。
目先の欲や自分の周りだけに留まらない視点と想像力・・・日本中の人に持っていただきたいものです。

木曽に満天の星空を見にいきたーい。

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