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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ストーリーではなく、シーン、セリフが面白いか、人物がちゃんと書けているか・・・ドラマの真髄

シナリオ・センター代表の小林です。やったあ!!!!!
フジテレビヤングシナリオ大賞、受賞者全員シナリオ・センターの方々でした!!! 

 フジヤングシナリオ大賞2013

昨日、フジテレビヤングシナリオ大賞の授賞式がありました。
なんとなんと、大賞1作、佳作3作すべての方がシナリオ・センターの方々でした。
おめでとうございます。
しかもしかも、びっくりすることがもうひとつ。
小山正太さん(本科L)が、大賞と佳作を同時受賞されたのです。
最終審査に小山さんは2作残っていらっしゃいました。
見事に2作とも受賞です。まさかの信じられない快挙です!!

 

大賞「人生ごっこ」 小山正太さん
人生に悩むマンガ編集者の主人公が翻弄されながらも、自分の生きてきた道を肯定するに至るまでの姿をコミカルに描いた作品です。
選考理由:人物が描けている。登場人物のキャラクターが立っていて、説明セリフやト書に頼らず、各登場人物のキャッチボールでうまくストーリーを展開している。テンポの良い会話で勢いを感じさせるところもよかった。 

佳作「オナラまで、愛して欲しくて、三千里」 小山正太さん
ダメ男たちとの関わりから自身の葛藤を乗り越えていく主人公アユミの姿を軽快なテンポで沢山に描いた作品。
選考理由:シーンに無駄がなく、軽快で簡潔なセリフで書く登場人物のキャラクターを描き出している。クライマックスのシーンが印象的で映像を見てみたいと感じさせる作品。

 そして、本田隆朗さん(作家集団L)、櫻井秀樹さん(元通信)が、佳作のお二人。
佳作「イエローダイアリー協奏曲」 櫻井秀樹さん
3人の父親候補を持つ赤ん坊。一体父親は誰か3人の父親候補たちは、喫茶店で話し合うが埒が明かず、喫茶店のマスター、お客を巻き込んで大騒動。登場人物たちそれぞれのやさしさの形を描き出した人間ドラマ。
選考理由:構成が練られていて狙いが感じられる。ストーリーを展開させる為の情報を効果的に適所に出していくところに、作者のテクニックがうかがえた。
会話も面白く、ハッピーエンドで終らせないところもありきたりでなくて良かった。

 佳作「駒田准教授とモンキー画伯」 本田隆朗さん
新薬を投薬しているサルが、突然絵を書き始める快挙を。自分の不倫を描かれた駒田准教授は困り果てるが、次にサルが描いた絵をみて、自分の幸せに気づき、すべてを捨てて新しい生活へスタートする。しがらみから解放され、自身の幸せのあり方を見つけるまでの主人公の姿を描いた作品。
選考理由:物語の着想が斬新で独創性がある。ディテールを効果的に使って人物の心情を描き出している。荒削りながらも可能性を感じさせる作者。 

今回の審査委員長は、宮本理江子さん。「風のガーデン」「最高の離婚」や「最後から二番目の恋」など多く素晴らしい作品を演出されていらっしゃいます。山田太一さんの娘さんでもあります。
今までの審査委員長はプロデューサーの方だったのですが、初めてのディレクターの審査委員長です。 

宮本審査委員長は「あらすじが面白いとかではなく、シーン、セリフが面白いもの、人物がちゃんと書けているかを評価の対象として、作家と登場人物との心が通い合っているものを選んだ」とおっしゃっていました。
選考理由でも、審査員の皆さんがそこをしっかりと見てくださっています。 

シナリオ・センターで、口を酸っぱくして言っている『ドラマはストーリーではなく「キャラクター」「シーンを描く=ディテール」こと』
このことなんです。

映像表現とはどういうものか、ドラマとはどういうものかを知り尽くされての受賞作選び、シナリオ・センターとしても本当に嬉しい受賞です。
小山さん、櫻井さん、本田さん、おめでとうございます。 

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