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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

子供はすごい!

シナリオ・センター代表の小林です。2日間、表参道シナリオ日記をお休みさせていただきました。 この2日間、鎌倉川喜多映画記念館の「こどものシナリオ映画教室」に出かけていました。

今年で何回目になったのでしょう。初めて来た子供たちが、もう高校生になっています。
鎌倉近辺の小学生4・5・6年生対象で、毎年人気で結構高い倍率の抽選になるそうです。毎年参加者人数を多くして、なんとか応募してくれる子供たちの気持ちに応えたいと思うのですが、シナリオを書くだけではなく、次の日に映画製作までやるので、機材や人的関係で、2チーム総勢24人という形になりました。
4人しか集まらなかった1回目を思い出すと隔世の感があります。
あっという間に口コミで面白さが伝わって人気教室となりました。

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毎回感じることなのですが、落ち着きのない子、大人と見間違うような子、にぎやかな子、静かな子とみかけはそれぞれなのに、溢れるエネルギーをどうやって外へ出せばいいのかと、どの子も内に秘めたものを持ちあぐねています。

シナリオの勉強としては、キャラクターってなんだというところと葛藤(簡単に迷うっていうことだけ)ってなんだという2つだけです。
人はみんなそれぞれキャラクターが違うんだということがわかれば、もうシナリオは動きだします。そこへ、ドラマ的にするために葛藤を入れる、その方法を教えるのですがこれも簡単に。
夏休みどこへいく?と山派と海派に分かれて、迷っている人を説得するというゲーム的なことをやります。それだけ。
わずか1時間ほどわいわい騒ぎながら、ゲームみたいに楽しみながらみんなでやっていくと、もう子供たちはシナリオの極意を掴みます。(笑)
はっきり言って、大人より掴みは早いです。理屈ではなく心でキャッチするってかんじ。
しかも、自分でやりたいと思ってきた子供たちですから、その吸収の早さは並ではありません。
なにかというと、ぎゃあぎゃあ騒いで、歩き回ったり、すぐにまとわりついてきたり、ふざけたりする子供でも、シナリオはちゃん書くんですよ。
子供のエネルギーに圧倒されて、心底疲れますが、子供たちの変化がぞくぞくするほどたまらない。
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2日目の撮影になると、それぞれのポジションをしっかりとやります。これがまた驚き!
役者さん6人、監督、助監督、撮影、音声、照明、スチールというスタッフ6人。おちゃらけていても役割をきちんと果たしてくれます。
褒め上手の監督さんになったり、きめ細かく動く助監督さん、アングルにうるさいカメラさん、役者魂に燃える女優さんになったりと、1日目とはまた違う顔を見せてくれます。
子供たちの新しい側面を見ることができるのも、面白いんですね。

今回は、マイスター講座の受講生にも見学していただいたのですが、皆さん感動のしっぱなし。子供のイメージが覆されるんです。
子供には、こんなにすごい力があるんだと、心から実感できる2日間なのです。 だから、疲労困憊にはなるけれど、止められない。

子供は素晴らしい想像力、創造力を持っています。 これを壊さないように、失くさないように、大事に育てていける環境を創ることが大人の仕事だと思うのです。
子供たちが、想像力を広げられる社会であって欲しいと切に切に願います。

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