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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

沖縄慰霊の日

シナリオ・センター代表の小林です。今日は、沖縄慰霊の日です。
今朝のNHK「あさイチ」で初めて知ったのですが、沖縄慰霊の日をNHK他マスコミがちゃんと報道として取り上げるようになったのは2008年からなのだそうです。国が沖縄に対する認識がよくわかった気がしました。
沖縄戦

今日は、沖縄慰霊の日のことを書かせていただきたいと思っていましたら、「あさイチ」でも真摯に取り上げていて見入ってしまいました。
糸満・摩文仁の平和祈念公園の平和の礎(いしじ)で、慰霊式典が行われました。
並んだ慰霊碑は、果てしなく続いています。そこには、20万人もの亡くなった方々のお名前が刻まれています。ですが、慰霊碑に刻まれたお名前の中には、〇〇の長男とか次女とかだけでお名前のない方もいらっしゃいます。 今年も84人の方が新たに慰霊碑に刻まれました。
戦後71年経ってもまだわからない方がいらっしゃるのですね。私の叔父も南方で散ったとされ、遺骨もないままです。

沖縄は、本土の壁となって、20万人以上の方が犠牲になり、680万発の砲弾を、住民一人あたりに50発を撃ち込まれたといいます。日本が統治していたサイパン、サハリン、テニアン、満州でも地上戦がありましたが、ここまでのたくさんの住民が亡くなられたことはないそうです。
もちろん、人数の問題だけではありません。20万人のひとりではなく、ひとりひとり、唯一無二の存在で命なのですから。
軍人よりも住民の方がたくさん亡くなられているのが沖縄戦の特徴です。
なぜなら、国は「軍官民共生共死」という指導をしていたからです。国のために国民は命を捨てるのが当たり前ということです。 

戦争は、沖縄のみならずたくさんの方々を犠牲にしていきます。今でも世界中で砲弾は飛び交っています。
戦争で殺されることもいやですが、殺すことはもっといやです。人の心を持っていれば一生殺したことを抱えずにはいられないのですから。
慰霊式典で小学生が戦争を思い出すと左腕が痛むおじいの話を語っていました。
どんな大義名分を作っても、戦争に良い戦争はありえないのです。

実は、前々から疑問に思うことがあって、なぜ慰霊の日が6月23日なのかと・・・。沖縄の最高司令官牛島司令官が自決した日というのが一般的解釈なのですが、軍隊は住民を守らなかったと言われる沖縄戦で、沖縄の方々が、なぜその最高司令官が亡くなった日を慰霊の日にしたのかということなのです。牛島司令官がいい方だったからなのでしょうか。でも、最後まで戦ったのは沖縄の方々なのですから。
自分が疑問に思ったことを糸口に、ちゃんと沖縄について学んで、今日の沖縄についても考えていきたいと思っています。
そして、「軍官民共生共死」は、本当にもうあり得ないのか、国は私たちに押しつけることは二度とないのか、よく見極めていきたいと思います。

「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しーけ)どぅ大切(てーいち)」 。合掌。

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