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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

小説を書くために脚本を学ぶ

シナリオ・センター代表の小林です。まさに春。桜も咲き始めました。

201303122

ほんのご紹介3です。2冊の本を紹介します。
ひとつは、チームで作った本です。小説をチームで創る?ちょっと面白いやり方ですよね。
『彼女を殺すのに一票投じます』(リンダブックス刊)
この小説はTeam-Jというチームで作りました。
Team-Jは、出身ライターの岡田道尚さんが運営しているライターのマネージメント事務所で、初めてチームで創った本です。
脚本の場合は、企画とシナリオが違う方が書いたりとかはありますが、小説でもみんなで知恵を出して創るというやり方もできるのですね。
この小説のチーム構成は、原案・監修出身ライターの岡田道尚さん、小説出身ライターの関口暁さん、プロット協力通信作家集団の舟田昌広さん、作家集団Qの亀井雄輝さんの4人。
テレビ裁判で有罪が決まり、100%死刑になるという設定で、被告になった元カノを救い出すために元カレが奔走し・・・という近未来チックなお話。
人間の本来誰もが持っている意地悪さ、怖さをしっかりと浮き彫りにしながら、権力への抵抗や告発もみせて、とても面白く展開します。ラストの???が見逃せない。
濃いキャラクターばかりなので、深夜ドラマにしたら面白い気がするのですが、プロデューサーの方いかがでしょう。 

201303121

深夜ドラマ的といえば、こちらの小説も深夜ドラマ的かも。
「剛浴寺の事件法話」(リンダブックス刊)修了者の猪原健太さん執筆。
こちらもまたキャラが濃いんですよね。元ヤンキーの極悪坊主が主役で、なぜか事件に巻き込まれて、仏教オタクの幼馴染と解決していくというお話です。
ライトノベルズですが、ちゃんと人間の機微が描かれています。
というのは、ろくでもないヤンキー上がりの嫌々やっているお坊さんという、ま、ありがちなキャラなんですけれど、その型どおりで終らせていないのが猪原さんのうまいところ。
周りの強力キャラと相俟ってお話を弾ませています。
どんな風にできているか、読んでみてください。
アニメにもなりそうな、登場人物がいっぱいです。 

シナリオ・センターでも、小説を書く方がとても増えてきています。
でも、小説家を目指すというよりも、脚本家との二足のわらじを履くというかんじ。
脚本家は、小説家にもなれるのだということを、シナリオ・センターの受講生の皆さんが証明してくださっています。
ベテラン勢の直木賞作家の乃南アサさん、ベストセラー作家の赤川次郎さん、鈴木光司さん、純文学の原田ひ香さんの活躍はもちろん、本当にたくさんの方が書かれています。センター公式ホームページ「わたし、がんばれ」の活躍状況でみてくださいね。
エンタテイメント小説を書かれたいのなら、小説家を目指す方も、シナリオを勉強しましょう。これこそがエンタの早(花?)
道。くさッ!(笑)

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